ゆきちゃんと帰省編 その九
「なんですか、侑希さん! いつの間に雪斗と一緒にお風呂入るくらい仲良くなったんですか?」
「いや、あれは、なんというか……」
「うらやましいです! 私が誘っても一緒に入ってくれないんですよ!」
「えぇ……」
「どうやって、誘ったんですか?」
「どうやってって……、僕が入ってたら勝手に入ってきたというか……」
「じゃあ、私も一人で入っていたら雪斗の方から来てくれるってことでしょうか?」
「いや、それは違うんじゃないかな……。部活から帰ってきた直後だったから早くお風呂に入りたいって感じだったね」
「なるほど。つまり、雪斗が部活から帰ってくる時間を見計らってお風呂に入ればいいってことですね」
「それちょっとストーカーっぽくない? 待ち伏せってことでしょ」
「姉弟なので大丈夫じゃないですか?」
「きょうだいでもストーカーは成立すると思うよ。まぁ、家の中でストーカーに当たるのかはわからないけど」
「じゃあ、どうすればいいんですか? どうしたら雪斗と一緒にお風呂に入れるんでしょうか?」
「うーん。逆に雪斗君が入ってる時に偶然を装って入りに行くとか」
「それはダメだったじゃないですか。侑希さんと雪斗が二人で入ってる時に入っても追い返されましたよ」
「僕がいたからじゃない? 雪斗君一人だったらあるいは……、無理か」
「うーん……」
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