ゆきちゃんと帰省編 その八



侑希「はぁ〜、気持ちい〜。やっぱり大きい家だけあってお風呂も大きいな……」



〈ガチャ〉



雪斗「え……」



侑希「あ……」



雪斗「入ってたんですね……」



侑希「あ、先におじゃましてます……」



雪斗「……」



侑希「……」



雪斗「俺も、入っていいですか?」



侑希「え、いいけど……。いいの?」



雪斗「さっきまでサッカーやってて……、だから、早く入りたくて」



侑希「あ、じゃあ、僕すぐ出るよ」



雪斗「いえ、お客さんなのでゆっくりしてください……」



〈かぽ〜ん〉



侑希「……」



雪斗「……」



侑希「……」



雪斗「……」



侑希「……二人で入っても全然大丈夫だね。大きなお風呂だね」



雪斗「……はい」



侑希「……」



雪斗「……」



侑希「……サッカーやってるの? 部活?」



雪斗「……はい、部活です」



侑希「そっか……」



雪斗「……」



侑希「……」



雪斗「……」



侑希「ポジションはどこやってるの?」



雪斗「フォワードです……」



侑希「フォワード……。なんか、強そうなところだね。はは、サッカー全然わかんないや……。野球でいったらどこに当たるの?」



雪斗「え……? 野球……? ……。多分バッターです……」



侑希「バッター……? へ、へぇ、そうなんだ。えっと、何番バッターくらい……?」



雪斗「……? 多分、クリーンナップくらい、だと思います……」



侑希「クリーンナップ……? 掃除に使う道具のこと……?」



雪斗「塁に残ってる走者を掃除するから、クリーンナップっていうんだと思います……」



侑希「へぇ、な、なるほどね。じゃあ、九番バッターってことか……」



雪斗「あ、そうじゃなくて……。三番から五番バッターのことだと……」



侑希「……そうなんだ。サッカーも野球も勉強しようかな……」



雪斗「はは……」



侑希「……」



雪斗「……」



侑希「……」



雪斗「……」



〈ガチャ〉



ゆき「侑希さーん、入りますよ。って、え……?」


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