お部屋にて 〜ゆきちゃんとお泊まり〜
「おじゃまするね。会社終わりにすぐ向かうつもりだったんだけど、上司の愚痴に付き合わされてちょっと飲んできちゃった」
「いえいえ、お疲れ様です」
「ねぇ、ゆきちゃん。もし手が空いてたらお風呂をためてくれると嬉しいだけど」
「はーい。わかりました」
〈ピッ、ジュウナナドデオフロニオユヲイレマス。オフロノセンヲタシカメテクダサイ〉
「ありがとう」
「いえいえ」
「遅くなってごめんね。ゆきちゃんは今日何してたの——って、17℃!?」
「? いきなりどうしたんですか?」
「え? 今17℃って言った?」
「何がですか?」
「お湯」
「お湯の温度のことですか?」
「そう、お湯。ってか、水」
「はい。17℃に設定しておきましたよ」
「え? なんで?」
「だってお酒飲んだ後はお
「?」
「お母さんがお酒飲んだら絶対にお冷を忘れちゃダメよって私に教えてくれたんです」
「お冷? それ、飲む水のことだと思うけど……」
「え? でもほら銭湯にもいるじゃないですか。顔真っ赤にして水風呂にじゃっぱーんって飛び込んで、きもちーって言ってる人」
「それサウナね。お酒飲んでる人じゃないから。もしかしたら酔っ払いもいるかもしれないけど」
「私いつもそうしてました」
「何してんの」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます