第8話牧野

「江田島·····あいつは一体俺たちに何を·····」

と俺は江田島に尋ねる。

あの男は何を企んでいるのだろうか

「多分·····お前二人になにかあるんじゃないのかい?」

「俺とミドリに!?」

俺はミドリを見つめた。

「私たち·····何かした?」

そうだな·····俺たちが何かやらかしたのか?

「·····ここのお前達はアイツに目をつけられている。」

と江田島。

「何かしたのか?ここの俺たちは·····」

「·····言えない·····すまない。」

どうして口を閉ざす江田島·····

一体ここの俺たちは何をしでかしたんだろうか·····

気になるぜ。·····

「今日はこの辺で帰ろうなミドリ、翔大。」

「ああ·····そうだな·····」

「わかったわ·····じゃあまたね。」

帰ろうと谷川に言われたので俺とミドリは渋々帰ることにした。

「まて·····二人とも」

と江田島が俺たちを呼び止めた。

「何だ·····」

「あとで牧野がお前たちに話をされるぞ。」

「またアイツか·····その話本当だろうな·····?」

「本当だ俺を信じろ。」

そういゃあお前は自称未来人だったな·····かく言う俺達もだけどな。

「わかったわ」

「気をつけろあの男には·····」

これは江田島なりの警告なのかもしれない。

話を終えた俺たちはまた歩き出した。

歩いてどのくらいだったかは忘れたが江田島の言うとり牧野が俺達を呼び止めた。

「どうもどうも〜またまたお会いしましたねぇ~。」

牧野は笑顔でそう言った。

「また何の用です?もう懲りたでしょう?」

「はははっ!あれで私が折れるとでも?随分舐められたものですなぁ~。」

やれやれだぜ·····妙なやつに目をつけられたぞったくどうしてくれるんだこの世界の俺たちは。

「谷川さんと江田島さんとはどんな関係で?」

「·····喋る必要は無いです。」

「ほぅ〜こりゃあ取り調べ室行きですかな〜はははは!」

笑って取り調べ室行きなんて言うもんじゃねぇだろうこのクソジジイめ!

「友人です。」

「ほぅ·····友人ですか〜駄目ですよ喧嘩なんてはははは!」

「仲直りしましたので心配入りません。」

「そりゃあ良かったです。安心しました。」

牧野が俺に顔を近づいてきた。

「何故、急にあの二人に接触したんですか?」

「は?昔の友人だからですよ。」

「ふむ·····友人ですか」

牧野がそう言ったと思ったら舌打ちが聞こえた。

なんの舌打ちだ?

「なぜそんなに俺たちにこだわるんです?俺たちが何かしたからですか?」

「·····しましたよ。」

そう言うと牧野の表情が変わった。

まるで蛇みたいに鋭い目で俺を見つめていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る