第7話挑発
「·····喧嘩どこでします?」
「牧野さん·····喧嘩は終わりました。」
「翔大君?」
「お前·····」と、江田島が言うと慌てて谷川が口を閉じた。
「ほぅ·····終わったと·····つまんないですねぇ〜」
俺は思わずイラッときた。そして早くこの男を退場させたかった。
「本当に終わったんですか〜嘘だったら赦しませんよ。」
牧野氏は俺を挑発して、俺をブチ切れさせそして·····
取り調べ室に連れていく気なのだろう。
だが俺もそこまで甘くはない。そんな挑発にのって
俺が抵抗するほど俺は馬鹿じゃない。
「牧野さん·····あんたは俺を挑発して·····俺に抵抗させて取り調べ室に連れていく気でしょう?」
牧野氏はしばし沈黙した。
図星かな·····?
「もしかして·····図星ですか?」
「·····」
またまた沈黙。
「くくくっ·····アンタ何も出来ねぇなぁーそんなじゃあ刑事失格だぜ?」
「翔大·····その辺にしとけよ·····」
「そうですね·····私は刑事失格かも知れませんねぇ〜ははは·····」
牧野氏は控えめに笑いながら言った。
フン、と俺は鼻で笑う。
「とにかく·····喧嘩は終わったんですよ!あんたが来る前に!!」
「·····ですか。」
「さっさと、仕事に戻った方がいいんじゃないですか?」
「そうですね·····仕事に戻った方いいですねぇ〜ははは!」
と、牧野氏はうつむいたまま歩き出した。
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