《パンツ製造》スキルはゴミだと追放されたけど、僕のパンツを履くと強くなれると女の子たちからは評判です!実は僕製パンツは僕への好感度が高いほど、装備した人を強化する伝説級の神アイテムでした!
第5話 好感度を高めるためにとキスを迫られるんですが!
第5話 好感度を高めるためにとキスを迫られるんですが!
「ルイン……キス、させて?」
「……え?」
ココさんはそう言って、僕にキスをしようとする。
僕も思わず流されそうになるが、ここは止めなくては!
だって、出会ったばかりの女の子が僕にキスを迫るなんておかしすぎる。
これはなにかの間違いに違いない。
「ちょちょちょ……ちょっと待って! ココさん、どういうこと!?」
「ん……キス、したくないの?」
ココさんは頬を赤らめて、僕に上目遣いで尋ねる。
ああ、とっても綺麗なお顔でそんなことをいわれると……。
「も、もちろんしたいに決まってます!」
「じゃあ……」
「そう言う問題じゃなくてですね! こんなことしちゃダメなんですよ!」
「なんで……?」
やっぱりココさんはどこか変わった人だ。
どう説明したらいいのだろう。
「というかそもそも、どうしてキスなんてしようと思ったんですか!?」
「ん……そうすれば、私からのルインに対する好感度があがる。これは実験」
「えぇ……!? 実験ですか……?」
「私もルインにパンツをつくってもらいたい。でも、ルインのことあまり知らないから、好感度がわからない」
「……そういうことですか……」
確かにココさんとは今知りあったばかりだから、ココさんが僕のパンツを履いても効果は薄いのかもしれない。
たぶんユミナさんやロゼッタさんが異常なんだと思う。
なんであの二人は最初から僕に好感を持っていたんだろうか。
まあそれはさておき。
「いいですかココさん。あまり知らない人にキスをしようとしちゃだめですよ……。世の中には悪い人がいるんですから……その、襲われちゃいますよ?」
「ん……わかった。ルインも襲うの?」
「いや、僕は襲わないですけど……」
「なら……大丈夫」
「そういう問題じゃありません!」
まったく……どうやったらココさんにわかってもらえるんだろうか。
「そういうことは、好きな人にじゃないとしちゃいけないんです」
「私……ルインのこと、好きだよ?」
「ええ!?」
「さっき会ったときから、好き」
どういうことなんだ……。
僕って今まであまり女の子にもてたことがないから、わからない。
というかそもそも、前のギルドは男しかいなかったしね……。
「だからってそんな、簡単にキスしちゃだめですよ!」
「そうなんだ……。わかった」
どうやらわかってもらえたのかな。
変わった子だなぁ。
僕たちがそうこうしているうちに、さっき出ていったロゼッタさんが戻って来た。
「ルインくん、お待たせしました。ギルドのみんな揃っているので、紹介しますね。来てください」
「あ、はい……わかりました。それじゃあココさん、また」
僕はロゼッタさんに連れられて、部屋を出た。
そして、どうやらこれから皆さんの前に連れていかれるようだ。
うう……緊張するなぁ。
ギルドのメンバーはみんな可愛い女の人ばかりだと聞いてるから、どうすればいいかわからない。
まるで前のギルドとは正反対だ。
前のギルドはむさくるしいおじさんしかいなかった。
「ではここです、入ってください」
そこは、ギルドメンバーみんなが集まれる大きな集会所のような場所だった。
おそらく食堂も兼ねているらしく、飲み物を飲んでいる人もいた。
大量の美少女たちから、一気に僕へと視線が注がれる。
「うわ……男の子だ! かわいい~」
「はじめての男の子だ! ギルド長も思い切ったわね~」
「あ、今こっち見た! 私狙っちゃおうかな」
なんて、好き好きに僕を噂する。
僕は耳まで真っ赤になって、俯いてしまう。
とてもみんなの顔を直視できない。
「は、はじめまして……ルインといいます」
僕が自己紹介すると――。
「きゃああああああああああ! かわいい! ルインくんだって!」
と歓声があがった。
僕は……こんな場所でやっていけるのだろうか……!?
なにもかもが違い過ぎる……。
それに、僕は耐性がなさすぎるッ!
「ではルインくん。最初のお仕事です」
そして、ロゼッタさんは僕にとどめを刺すかのように、とんでもないことを口走った。
「まずは、ここにいる全員分のパンツを作ってください!」
「………………え?」
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