《パンツ製造》スキルはゴミだと追放されたけど、僕のパンツを履くと強くなれると女の子たちからは評判です!実は僕製パンツは僕への好感度が高いほど、装備した人を強化する伝説級の神アイテムでした!
第3話 パンツ職人、スカウトされる(熱烈!!!!)
第3話 パンツ職人、スカウトされる(熱烈!!!!)
「なにを言ってるんだ!? 君のパンツは最高だったよ!」
「えぇっ!?」
S級冒険者ユミナさんの言葉に、僕は驚いた。
だって、ギルド長にはあれだけ怒られたのに。
「君のパンツを履いたおかげで、今日はとても上手くいったんだ! とても強くなった気がするよ。体中に力がみなぎっている!」
「そ、それはよかったですけど……。いったいどうして」
「なあ、君のパンツをもっとくれないか? そうだな……次はもっと固いヤツがいい。鉄製のパンツなんかも欲しいなぁ。パンツの上に履けばさらに強くなれそうだ」
「それは構いませんけど。僕、ギルドをクビになったんですよ?」
いったい誰がギルドをクビになったような職人の作った物を欲しがるのだろう。
きっとユミナさんも僕に失望するに違いない。
そう思っていたのだが……。
「ん? そうなのか? 私は気にしないぞ。あ! 私は冒険者ギルドに報告をしにいかなきゃならない。パンツの件、くれぐれも頼んだぞ!」
「は、はい! やれるだけやってみます!」
ユミナさんはものすごいスピードで去っていった。
なるほど、あれだけの動きをしていれば、そりゃあパンツもすぐ擦り切れるわけだな。
「はぁ……それにしても、いそがしい人だなぁ」
まあ、S級冒険者なんだから当然か。
そんなすごい人と、知り合いになれただけでも信じられない。
僕が道の真ん中で立ち尽くしていると――。
「あ! ルインくん! よかった、見つけましたよ!」
「ロゼッタさん……?」
話しかけてきたのは、昨日パンツの試着を頼んだもう一人の女性。
ロゼッタ・リヴィアさんだった。
「探しましたよ。製造職ギルドに行ったら、クビになったと聞いて」
「そうなんですよ。お恥ずかしいことに」
「大丈夫です、心配ありませんよ!」
「え……? ちょ、ちょっと!」
ロゼッタさんはそう言うと、僕の手を引き歩き出した。
どこまで連れていかれるのだろうか。
「じゃーん! ここです!」
「って……ここって……!」
連れてこられたのは、とある巨大な建物の前だった。
僕はこの建物を知っていた。
いや、僕だけじゃない。
ここは誰もが知る、超一流の職人だけがいる神ギルド。
「S級生産ギルド【聖母の
「そうですよ! 実は私、ここのギルド長なんです!」
「へー、そうなんですか…………
…………って、えええええええええええええええええええええええ!!?!??!?!??!?」
僕は今までにないくらい大きな声を出して驚いた。
ロゼッタさんはいたずらっ子の顔で、僕を見てほほ笑む。
いや、そんなうれしそうな顔しないでください。
「ままま、まさか……あの有名な【聖母の
「ええ、ルインくんの元職場とは、仕事上少しお付き合いがありましたからね。まあ、ルインくんをクビにする無能なギルドだとわかったので、もう取引はしませんけど!」
「そ、それって……どういうことですか!?」
「私、ルインくんを【聖母の
「あーなんだ……そういう…………
…………って、ええええええええええええええええええ!?!??!??!?!?!?!?!?」
僕はまたまた奇声を発して驚いた。
ロゼッタさんと話すと、心臓に悪い。
いったい僕は、なにに巻き込まれているんだ!??!?!?
「もう、ルインくん。驚きすぎですよ」
「だ、だって……」
「いえね、前々から、ルインくんには目をつけていたんですよ。可愛いし……それに、こなしてる雑用の量が常人とは比べ物にならないくらい、手際がよくて」
「そ、そうですか」
たしかに、僕はずっと雑用をやらされていたから、人よりは機敏に動けるし得意だとは思ってるけど……。
他のギルドの下働きの人たちがどのくらいの仕事をこなしてるか知らないから、よくわからないや。
「でも、昨日もらったパンツを一日履いてみて、確信しました! ああ、この子は
「ぼ、僕がですか!? て、天才……」
なんとも甘美な響きだ……。
そんな言葉、初めて言われたかもしれない。
僕はさっき無能だって追い出されたところなのに……!
「そうですよ! 私、ギルド長としての激務で、毎日すっごく疲れていたんです。それなのに、昨日ルインくんのパンツを履いて寝ただけで、すっかり元気になりました!」
「本当ですか! それは良かったです。そういえば、うちの妹も体調が良くなっていたし……なにか関係があるのかも……」
「そうなんですか! それはますます興味深いですね。きっとルインくんの作るパンツには、なにかもっと深い秘密が隠されているはずです」
「そ、そうかもしれないですね……。なんだか希望が持てそうです」
「さっそくうちのギルドに入ってください。うちには特殊な鑑定ができる子がいるので、詳しくみてもらいましょう。詳しい話も、中で」
「特殊な鑑定……ですか」
鑑定といえば、普通は鑑定師さんから鑑定カードを高額で買ってするものだけど……。
どんな特殊な鑑定なんだろうか。
「はやくうちの職員たちにもルインくんのパンツを履かせたいです。そうすれば、きっと作業効率は大幅にあがりますよ」
「そうですかねぇ……」
「また私も、専用のパンツを作ってもらいたいです」
「それならお安い御用ですよ。いくらでも」
こうして僕は、ロゼッタさんに誘われて【聖母の
【聖母の
緊張するなぁ……。
きっとすごい職人さんたちがいるに違いない。
「【聖母の
「それなら大丈夫ですよ! うちは全員可愛い女の子しかいないので!
「え……?」
僕は一瞬、自分の耳を疑った。
でも、聞き間違いじゃないようだ。
ロゼッタさんはもう一度、はっきりと繰り返した。
「うちのギルドには可愛い女の子しかいません。私の趣味で」
「ええええええええええええええええええええええ!??!?!?!?」
本日三度目の「ええええええ」である。
僕はいったい、どうなってしまうのだろうか。
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【あとがき】《新連載》を始めました!
この作品が気に入っていただけている読者さんなら、こちらも気に入っていただけると思います!ぜひよろしくお願いいたします!
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