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女「貴方がいくら金を積み上げても無意味。金でいう事をきく人間は、新たな世界では存在意義がありません。」


初老の男が怒り狂い女に向かおうとするが、凍ったようにフリーズする。


女は続けた。

「貴方のような愚者ジコチュウは、新たな世界では邪魔アシカセになる為、うまいこと排除されゆくのです。」


女「そもそも、貴方が散らばせたこのお金は、近年ほとんど出回っていません。」


フリーズした男は、血走った目で女を見る事しかできなかった。

女がさげすんだ目で、フリーズした男を見ながら話しを続けた。


女「そもそも人間社会に通貨制度が生まれ定着したのは、哺乳類型人間の過度な情と欲があるからです。」


女は足元にある札一枚を拾い上げ、それを見つめた。






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