アルカディアオンライン【高橋悠里 中学一年生・一学期終了編】
第七百八話 高橋悠里は昼休みに、スマホで『アルカディアオンライン』の公式サイトにアクセスして佳奈に『アルカディアオンライン』の会員登録の方法を説明する
第七百八話 高橋悠里は昼休みに、スマホで『アルカディアオンライン』の公式サイトにアクセスして佳奈に『アルカディアオンライン』の会員登録の方法を説明する
「佳奈ちゃん」
悠里は佳奈の席に行き、彼女に声をかけた。
「雫ちゃんや真琴ちゃんと仲直りできた?」
悠里の問いかけに、佳奈は首を横に振る。
「話しかける前に、二人とも教室を出て行っちゃった。でも、なんかちょっとほっとしてる。わがままだってわかってるけど、バレエ教室に通い続けてる雫ちゃんや真琴ちゃんと一緒にいると息が詰まる気がしてつらいの」
「そっか……」
佳奈が悠里に素直に話をしてくれるのは、悠里がバレエとは全く縁がないからなのかもしれない。
しんみりとした空気を払しょくするために、悠里は手にしたスマホでファンタジーVRMMO『アルカディアオンライン』の公式サイトにアクセスした。
そして『アルカディアオンライン』の公式サイトを表示して、佳奈に見せる。
「『アルカディアオンライン』の公式サイト? これが、中学生でも安全にお金を稼げる方法っていうのと関係あるの?」
佳奈に問いかけられて、悠里は重々しく肯いた。
「私、今『アルカディアオンライン』のゲーム内通貨1100リズを1100円のリアルマネーに変換できるんだよ」
「えっ。すごい……っ」
「まずは『アルカディアオンライン』の公式サイトで会員登録をするの。会員登録には本人名義の……佳奈ちゃんの通帳と銀行口座が必要なの。それがないと、ゲーム内通貨をリアルマネーに変換した後に振り込みできないから」
悠里はそう言いながら、公式サイトに表示された『アルカディアオンラインをプレイする』という項目をタップする。
すると『アルカディアオンラインをプレイするには会員登録が必要です。会員登録画面に進みますか?』という表示が現れた。
悠里は『はい』を選択する。
会員登録画面になった。
「本人か代理人を選択っていう項目は本人でいいからね。それから氏名と生年月日、それから住所を入力するの」
佳奈はスマホの画面を見て、悠里の説明を聞きながら肯く。
「ゲーム機材送付先住所は、住所と同じなら空白でいいんだよ。送料とか使用料とか掛からないから安心してね。『アルカディアオンライン』は無料で遊べるゲームなんだよ」
「本当に無料で遊べるの? 後からお金を請求されたりしない?」
不安げに問いかける佳奈に、悠里は力強く肯く。
「私、一か月近く、ほぼ毎日『アルカディアオンライン』をプレイしているけど、一回もお金を請求されたことないし『アルカディアオンライン』からはちゃんとお金が振り込まれてるよ。銀行で記帳して確認したり、お金を引き出したりしてるから間違いないよ」
「そうなんだ」
悠里の説明を聞いた佳奈は、安心したように息を吐く。
「それから連絡先電話番号とメールアドレスを入力して、本人名義の銀行口座情報を入力するんだよ。詐欺じゃないから心配しないでね」
悠里が『アルカディアオンライン』の会員登録をした時には、銀行口座情報を入力すると知った時に詐欺られているのではないかとパニックになり、幼なじみの圭に助けを求めたことを懐かしく思い出しながら、佳奈に言う。
「今日、家に帰ったら会員登録してみて。わかんないことがあったらメッセージか直電で聞いてね。私の連絡先って佳奈ちゃんに教えてたっけ?」
悠里に問いかけられた佳奈は、スマホで電話番号とメッセージアプリのアドレスを確認する。
「悠里ちゃんの家電の番号は入ってる。スマホの電話番号とメッセージアプリのアドレス、教えてくれる?」
「いいよ。私も佳奈ちゃんの連絡先を知れて嬉しい」
悠里と佳奈はお互いの電話番号とメッセージアプリのアドレスを交換して微笑んだ。
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