第五百十八話 5月20日/寝る前に張り切ってログインして、ユリエルからのメッセージを確認する
要にメッセージを送信し終えた悠里はスマホのアラームをセットして充電し、ゲームで遊ぶことにした。
『アルカディアオンライン』の時間だ……!!
悠里はベッドの上に置きっぱなしにしているゲーム機とヘッドギアの電源を入れ、ヘッドギアをつける。
そしてベッドに横になり、目を閉じた。
「『アルカディアオンライン』を開始します」
サポートAIの声がした直後、悠里の意識は暗転した。
気がつくと、悠里は転送の間にいた。
無事にログインできたようだ。
「プレイヤーの意識の定着を確認しました。『アルカディアオンライン』転送の間へようこそ。プレイヤーNO178549。高橋悠里様。プレイヤーNO2985490ユリエル・クラーツ・ アヴィラからメッセージが届いています」
「えっ!? ユリエル様からメッセージ……!? 確認しなきゃ!! ステータス!!」
ステータス画面を出現させた悠里は、ユリエルのメッセージを画面に表示させて目を通す。
♦
マリーちゃん。俺は今、領主館にいるんだけど、マリーちゃんと遊べたらいいなと思って。
もし無理そうならスルーしてね。
教会で待ち合わせできたらいいなと思ってるんだけど『銀のうさぎ亭』に迎えに行った方がよければ馬車で迎えに行くね。
♦
ユリエルからのメッセージを読み終えた悠里は首を傾げて口を開く。
「今、マリーと真珠ってどこにいるんだろう?」
祖父に抱っこされて、真珠の丸椅子を作るために職人ギルドに行く途中に、マリーは強制ログアウトになった。
「ゲームをプレイすれば、マリーと真珠がどこにいるかわかるよね。居場所を確認してからユリエル様に返信しよう」
悠里はそう言って肯き、口を開く。
「じゃあ、私、ゲームをプレイしますね」
「それでは、素敵なゲームライフをお送りください」
サポートAIの声に送られ、悠里は鏡の中に入っていった。
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