第五百十七話 高橋悠里は大好きな先輩からのメッセージを読み、写真を確認して、明日サンドイッチを作ることを記載したメッセージを送信する
明日の朝、祖母とサンドイッチを作る約束をした悠里は足取り軽く二階の自室へと向かう。
「要先輩、サンドイッチの具は何が好きなのかなあ? メッセージで聞いちゃおうかな。でも聞いておいて具を用意できなかったらダメだよね……」
悠里はひとりごとを言いながら階段を上り切り、自室に入る。
「私がお弁当を用意するっていうことだけでも、要先輩に伝えておこう」
悠里はスマホを手に取った。
要からメッセージが来ている。
悠里は急いで要からメッセージを表示した。
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悠里ちゃん。フラワーバスケットの写真を送ってくれてありがとう。
悠里によく似合う、可愛いフラワーバスケットでよかった。
俺も、貰ったタオルのセットの写真を撮って送ったよ。
タオル、使うのが楽しみ。日曜日の朝、走る時に持っていこうと思ってるんだ。
明日の部活も楽しみにしてる。部活が終わった後のデートも楽しみ。
昼ご飯は牧高食堂で買う?
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要からのメッセージを読み終えた悠里は要が送ってくれたタオルのセットの写真を見て笑顔になる。
「すごいっ。高級なタオルって感じがする。箱もしっかりしていて高そう……っ」
これが実質無料でプレゼントできたなんて『アルカディアオンライン』はすごい……!!
「えっと、まずは写真を見せてくれたお礼を書いて、それから、お昼ご飯のことを伝えた方がいいよね」
悠里はそう呟きながら、要へのメッセージを書き始める。
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要先輩。タオルの写真を送ってくれてありがとうございます!!
高級感溢れる感じで『アルカディアオンライン』はすごいなあと思います。
要先輩に喜んでもらえてすごく嬉しいです……!!
それで、明日のお昼ご飯のことなんですけど、私、お祖母ちゃんと一緒にサンドイッチを作ろうと思っていて、よかったら要先輩にも食べてもらいたいです。
明日、早起きして頑張って作りますね!!
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悠里は自分のメッセージを読み直し、送信するのか少し迷う。
サンドイッチを作ることはサプライズにした方がいい?
でも、内緒にして要が自分の分の昼食を用意してしまったら、悠里が祖母と頑張って作ったサンドイッチを食べて貰えないかもしれない……。
「サプライズはやめよう。サンドイッチを作ることを伝えるっ。送信っ」
悠里はそう呟いて、要にメッセージを送信した。
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