第五百十一話 5月20日/早めに晩ご飯を食べてログインしてGP1を入手する
自室に戻った悠里は、スマホでユリエルからもらったフラワーバスケットを撮影した。
正面から、斜めから、様々な角度で写真を撮り、出来栄えを吟味する。
「この、正面から撮った写真が一番よく撮れてるかも。要先輩に送ろう」
悠里はスマホでお礼のメッセージと共に、ユリエルからもらったフラワーバスケットを正面から撮った写真を送信した。
「送信終わりっ。晩ご飯を食べ終わったし、GPを貰うためにゲームしようっ」
悠里はゲーム機とヘッドギアの電源を入れ、ヘッドギアをつける。
そしてベッドに横になり、目を閉じた。
「『アルカディアオンライン』を開始します」
サポートAIの声がした直後、悠里の意識は暗転した。
気がつくと、悠里は転送の間にいた。
無事にログインできたようだ。
「プレイヤーの意識の定着を確認しました。『アルカディアオンライン』転送の間へようこそ。プレイヤーNO178549。高橋悠里様。新たなワールドクエストが発生しています。」
「サポートAIさん。私、晩ご飯を食べましたっ。GPをくださいっ」
「確認します。プレイヤーNO178549。高橋悠里様の脳波確認。確認中……。トゥルース。高橋悠里様に1GPが付与されます。高橋悠里様の現在の取得GPは20GPです」
「ありがとうございますっ。あと、綺麗なお花もありがとうございます。お母さんもお祖母ちゃんもすごく喜んでくれて嬉しかったです」
「それはよかったです。高橋悠里様が『綺麗なお花もありがとうございます。お母さんもお祖母ちゃんもすごく喜んでくれて嬉しかったです』と言ったことを花の発送元の方たちにお届けしてもよろしいですか?」
「えっと、それは声だけとか文字だけとかですか?」
「それは高橋悠里様のご要望に従います」
「じゃあ、文字のみのメッセージで届けてください。名前とかは出さないでください」
「かしこまりました。そのように致します」
「じゃあ、私、ゲームをプレイしますね」
「それでは、素敵なゲームライフをお送りください」
サポートAIの声に送られ、悠里は鏡の中に入っていった。
***
高橋悠里の取得GP 19GP → 20GP
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