第五百二話 マリー・エドワーズは『エリア・インビジブル』の特訓を終えて真珠やクレムと一緒に家に帰る
真珠は悩みに悩んだ末に『お母さんとお祖母ちゃんの目をごまかすために『エリア・インビジブル』を使って真珠に『クリーン』を使えない』ことを選んだ。
真珠の決意を聞いたマリーはおごそかに肯き、口を開く。
「わかった。私、全力で『エリア・インビジブル』を頑張るよ」
「マリー。『エリア・インビジブル』を発動させてどれくらいもつのか、家に帰る前にここで練習した方が良くないか?」
クレムの提案を受けてマリーは肯き、口を開く。
「そうだね。今、私、HP1しかないから『エリア・インビジブル』を使って魔力枯渇で死に戻るのもちょっとだけ楽だし。MP最大値が41以上になれば『エリア・インビジブル』を4秒使えるようになるもんねっ」
怒られたくないという理由で家を空ける時間が長くなり、ゲーム内のNPC家族に心配をかけまくっているという事実をマリーは忘れ去っている。
「MP最大値が40とか本当、ヤバいくらいに低いからここでMP最大値を上げておいた方がいいと思うぞ。マジで」
クレム錬金術師ギルドの作業室で『錬金』をしまくって魔力枯渇で死に戻ったり、隙間時間に魔法スキルのスキルレベル上げをして魔力枯渇で死に戻ったりしているので、現在のクレムのMP最大値は2594である。
それでもMPが足りないと感じることがあるのにMP最大値40のマリーはいったいどんな風にゲームをプレイしているのだろうか。謎だ。
マリーは『エリア・インビジブル』を発動させて、真珠と一緒に復活の魔方陣がある部屋までダッシュする。
マリーには『疾風のブーツ』によるAGI値補正があり、真珠はレアモンスターの白狼なので実は初期AGI値がすごく高いので3秒で礼拝堂を駆け抜けて復活の魔方陣がある部屋に到着した直後に魔力枯渇で死に戻る。
マリーのHPが1しかなかったのでMPが0になった直後にHPがすぐに0になり、死に戻った。
『エリア・インビジブル』を発動させて復活の魔方陣がある部屋と教会の入り口への往復を繰り返し、最大MP値は53になった。
『エリア・インビジブル』のスキル経験値も増えて、マリーとしては満足だ。
そろそろ家に帰るべきだろう。十分に特訓は積み重ねた。
「クレム。『エリア・インビジブル』の練習に付き合ってくれてありがとう。そろそろ家に帰ろうと思うんだけど、家まで付き合ってくれる?」
マリーがクレムを見つめてそう言うと、クレムは笑顔で肯き、口を開く。
「いいぜ。マリーが『エリア・インビジブル』を発動させた直後にオレがマリーの家のドアを開けるから、マリーと真珠は全力で走れよ」
「うんっ!!」
「わんっ!!」
マリーと真珠はクレムの言葉に力強く肯き、教会を後にした。
***
マリー・エドワーズの最大MP値が上昇
MP 40/40 → MP 53/53
マリー・エドワーズのスキル経験値が上昇
エリア・インビジブル レベル1(0/100)→ エリア・インビジブル レベル1(13/100)
風月8日 真夜中(6時42分)=5月20日 16:42
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます