第三百二十四話 5月15日/朝ご飯を食べて大好きな先輩にメッセージを送ってからログインして5月15日分の換金等をする
悠里は母親が作ってくれた甘酒を使ったフレンチトーストをおいしく食べ終えた。
甘酒で煮たりんごがトッピングされていて、それもおいしかった。
温泉卵が乗ったサラダも綺麗に食べた。
「ごちそうさまでしたっ」
悠里は朝ご飯を家族で一番早く食べ終え、食器をキッチンに持っていく。
キッチンで自分の食器を急いで洗って、洗面所へ。
洗面所で歯を磨き、トイレに行ってから自室に向かう。
「そうだ。要先輩に『ゲームで遊べるようになりました』って連絡しよう……っ」
自室に戻った悠里はそう呟きながら、枕の横に放り投げていたスマホを手にした。
そして悠里はスマホをタップし、要にメッセージを記載する。
♦
要先輩。おはようございます。
もう朝ご飯は食べましたか? 私はフレンチトーストを食べました!!
卵と甘酒に浸したパンを焼いたフレンチトーストで、甘酒で煮たリンゴをトッピングしてあっておいしかったです。
今日はゲームで遊べることになったので、今からログインしようと思います。
もし一緒に遊べそうなら、ゲーム内でメッセージを送ってもらえると嬉しいです。
要先輩と一緒にゲームで遊べたらすごく嬉しいですけど、予定がある場合は無理しないでくださいね。
♦
悠里は記載したメッセージを二度読み返して送信した。
「送信完了っ。はるちゃんにもメッセージを送っておこう」
悠里は『今日はゲームで遊べることになったよ!! 久しぶりの『アルカディアオンライン』だから楽しみ……!!』と記載して晴菜に送信した。
そしてスマホを机の上に置き、ベッドの上にあるゲーム機とヘッドギアの電源を入れ、ヘッドギアをつける。
それからベッドに横になり、目を閉じた。
「『アルカディアオンライン』を開始します」
サポートAIの声がした直後、悠里の意識は暗転した。
気がつくと、悠里は転送の間にいた。
朝に着替えた部屋着姿になっている。
「プレイヤーの意識の定着を確認しました。『アルカディアオンライン』転送の間へようこそ。プレイヤーNO178549。高橋悠里様。プレイヤーNO59992アーシャからメッセージが届いています」
「それって一通だけですか?」
「はい。一通だけです」
「じゃあ、リアルでもメッセージを貰った女子会のことが書いてあるのかも。えっと、メッセージを確認する前に今日のGPを貰っちゃおうかな。朝ご飯を食べましたっ」
「確認します。プレイヤーNO178549。高橋悠里様の脳波確認。確認中……。トゥルース。高橋悠里様にGP1が付与されました。高橋悠里様の現在の取得GPは9GPです」
「ログインしなかった日のGPは貰えないんですよね……?」
「左様です」
「残念」
悠里はがっかりしたが、気持ちを切り替えて口を開く。
「じゃあ、今日の分の換金をしたいです。1000円換金したいです」
「作業中……。作業終了。高橋悠里様の登録口座に1000円を入金しました。後程、お確かめください。高橋悠里様の現在の所持金は6579601リズです」
「ありがとうございますっ」
悠里は今日の分の換金ができてほっとした。
数日ぶりに換金ができて嬉しい。
それから悠里はアーシャからのメッセージを確認することにした。
♦
マリーちゃん。リアルでも送る予定のメッセージをゲーム内でも送っておくね。
『鑑定師ギルドの副ギルドマスターの恋人選定パーティー』のパーティーで知り合ったプレイヤーたちと女子会をする予定です。
女子会の日時は5月15日(土)の20:00から、女子会メンバーの一人の『プレイヤーNO7539。マギー・ジレンホール』のルームで開催する予定だよ。参加できそうならフローラ・カフェ港町アヴィラ支店のカウンターで『プレイヤーNO7539。マギー・ジレンホール』のルームに行きたいって言ってくれたらいいから。
女子会だけど、真珠くんも参加オッケーだからね。真珠くんもマリーちゃんと一緒に来てね。
♦
「やった!! 真珠も一緒だ……!!」
アーシャからのメッセージを読み終えた悠里は喜びの声をあげた。
元々、マリーは真珠と一緒に女子会に参加するつもりで、真珠の参加を断られたらマリーも参加を辞退しようと思っていた。
真珠と一緒に参加できることが確定してよかったと思いながら悠里は口を開く。
「メッセージの確認、終わりっ。そろそろゲームを始めますね」
「それでは、素敵なゲームライフをお送りください」
サポートAIの声に送られ、悠里は鏡の中に入っていった。
***
高橋悠里の取得GP 8GP→9GP
高橋悠里の5月15日の換金額 1000円
高橋悠里の貯金額 6600円→7600円
マリー・エドワーズの現在の所持金 6579601リズ
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