第三百十五話 高橋悠里は真子からのメッセージを確認し『女子会、参加できそうなら参加したいです』と返信した後、就寝する



悠里は母親に言われた通りにすぐにお風呂に入り、洗面所で髪の毛を乾かした後、自室で単語帳に英単語を10個記載した。

それから充電していた学校で使うノートパソコンを通学鞄に入れ、マスクケースと単語帳、ハンカチを入れ、今日使ったハンカチは一階の洗面所、洗濯機の脇に置いてある洗濯カゴに入れる。

今日使ったハンカチを洗濯カゴに入れた後、二階の自室に向かう途中に悠里は足を止めた。


「マスクケースがだいぶ少なくなってるんだよね。また作らなくちゃ。包装紙を貰いたいけど、もうお祖母ちゃんは寝ちゃってるよね」


寝ている祖母を起こすわけにはいかない。

自室に戻ったら、祖母のスマホに『包装紙が欲しい』とおねだりをするメッセージを送ろう。

そう思いながら悠里は階段を上がった。


自室に戻った悠里は祖母に『包装紙が欲しい』とおねだりをするメッセージを送るためにスマホを手に取る。


「メッセージが来てる……?」


スマホに真子からのメッセージが来ている。

真子のフルネームは芝浦真子。桜台女子学院の二年生で『アルカディアオンライン』では弓使いの女子キャラ『アーシャ』としてプレイしている。

悠里の主人公のマリーや真珠と一緒にパーティーを組み、モンスター討伐をしたこともある。


「イヴさん……すずさんに何かあったのかな」


悠里は真子がリアルでもゲームでも仲が良い『一ノ瀬すず』のことでメッセージをくれたのかと身構えながら、真子からのメッセージを確認するためにスマホの画面をタップした。





悠里ちゃん。悠里ちゃんは、ワールドクエスト『鑑定師ギルドの副ギルドマスターの恋人選定パーティー』のWPをもう交換した?

ウチは交換したよ!! それでね『鑑定師ギルドの副ギルドマスターの恋人選定パーティー』のパーティーで知り合ったプレイヤーたちと女子会をする予定なんだけど、時間が合ったら悠里ちゃんも来てね。


女子会の日時は5月15日(土)の20:00から、女子会メンバーの一人の『プレイヤーNO7539。マギー・ジレンホール』のルームで開催する予定だよ。参加できそうならフローラ・カフェ港町アヴィラ支店のカウンターで『プレイヤーNO7539。マギー・ジレンホール』のルームに行きたいって言ってくれたらいいから。同じメッセージをゲームでも送っておいたからね。





「すずさんとは全然関係ない話だった……」


悠里は息を吐いて『女子会、参加できそうなら参加したいです。教えてくれてありがとうございます!!』と記載して返信する。

それから悠里は祖母に『マスクケースを作りたいから包装紙を机の上に置いておいてほしい』とメッセージを送信した。


「これでやり残したことはないよね……? あっ。ヘッドギアとゲーム機を充電しなくちゃ……っ」


悠里はヘッドギアとゲーム機を繋いでいるコードを外してゲーム機器が入っていた段ボール箱にしまい、ヘッドギアとゲーム機を充電した。

もうお風呂に入ったのでパジャマを着ている。

やり残したことは、たぶんない。

悠里は小さく肯いて部屋の電気を消し、ベッドに潜り込んだ。




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