第八十一話 高橋悠里は汎用クエストの確認をしてフレンドにメッセージを送る
「ゲームを始めちゃうとステータス画面の確認とかしづらいから、今、確認しようかな。ステータス」
悠里の前の前にステータス画面が現れた。
「所持金が1124400リズになってる。すごい。ゲームを始めた時は0リズだったのに」
悠里はステータス画面を見ながら人差し指を彷徨わせる。
「そうだ。ずっと後回しにしていた汎用クエストの確認をしよう」
悠里は『クエスト確認』をタップした。
新たな画面が表示される。
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汎用クエスト【NEW】 固有クエスト ワールドクエスト
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悠里は『汎用クエスト』をタップした。
新たな画面が表示される。
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クエスト名 マナ草採取【NEW】【完了】
マナ草採取して港町アヴィラの薬師ギルドに届けよう。
期限がないクエストなので自分のペースで採取ができる。
採取したマナ草の状態によって、報酬が変化するので注意。
<素材ランクと報酬>
Bランク:マナ草1本につき銅貨1枚/ギルドポイント100加算
Cランク:マナ草1本につき石貨10枚/ギルドポイント10加算
Dランク:マナ草1本につき石貨1枚/ギルドポイント1加算
Eランク:買い取り不可
リザルト
マナ草(Bランク)52本を納品。
報酬 5200リズ/5200GP
パーティー受注:★アニス・エドワーズ/マリー・エドワーズ
分配方法:パーティー人数で等分
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「サポートAIさん。『パーティー受注』のところに★がついているんですけど、これってなんですか?」
「★はパーティーリーダーの印です。この場合はアニス・エドワーズがパーティーリーダーでマリー・エドワーズがパーティーメンバーとなります」
「『分配方法』はお祖母ちゃんとマリーの二人で二等分っていうことですか?」
「左様です。2600リズ/2600GPがマリー・エドワーズの取り分になります。2600リズは薬師ギルドに預けられています」
「薬師ギルドにお金を預けられるんですか?」
「はい。各種ギルドのギルドカードで各街のギルドから預金を引き出せる仕組みになっています。NPCのためのシステムです」
「ギルドが銀行の役割も担うんですね」
「左様です」
悠里は説明を聞いて納得し、画面を消した。
「ウェインにメッセージ送って、情報屋さんに会えるか聞いてみよう。ステータス」
悠里はステータス画面を表示させて『フレンド機能』をタップした。
そしてウェインにメッセージを送る。
「サポートAIさん。ウェインから返信が来た時に、すぐにわかる方法ってありますか?」
「あります。『フレンド機能』の『フレンド設定』でメッセージ通知をONにすると、メッセージ受信時にプレイヤーだけに聞こえる音が鳴ります。ウェインからのメッセージ通知をONにしますか?」
「します。お願いします」
「了解しました。ウェインからのメッセージ通知をONにしました」
「メッセージが来た時はどんな音が鳴るんですか?」
「デフォルト設定の音を鳴らします」
サポートAIがそう言った直後、可愛らしいハープの音が鳴った。
「可愛い音ですね」
「気に入って頂けたようでなによりです」
「あの、ウェイン以外のフレンドができた時もメッセージ通知をONにしてもらえますか?」
悠里はメッセージのやり取りをしたいと思えるプレイヤーとしかフレンドにならない予定だ。
だから、すべてのフレンドメッセージ通知をONにしても構わない。
「了解しました。高橋悠里様のフレンドが増えた場合、フレンドからのメッセージ通知がONになるように設定します。……作業中。作業終了。設定が完了しました」
サポートAIの言葉と重なるように可愛らしいハープの音が鳴った。
「ウェインからメッセージが来たみたい。ステータス」
悠里はステータス画面を表示させて、ウェインからのメッセージを確認する。
♦
情報屋にはメッセージ送っておいた。
今日はログイン制限時間の6時間近くプレイしたから俺はログアウトするよ。
明日以降、情報屋から返信が来たら連絡する。
♦
「今日は情報屋さんに会うのは無理そう。残念」
悠里はウェインに『情報屋さんに連絡してくれてありがとう。また明日ね』と返信した。
そして画面を消す。
「じゃあ、私、行きますね」
「それでは、素敵なゲームライフをお送りください」
サポートAIの声に送られ、悠里は鏡の中に入っていった。
***
若葉月6日 昼(3時30分)=5月4日 17:30
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