第三十三話 マリー・エドワーズはワールドクエストに遭遇する

「プレイヤーの意識の定着を確認しました。『アルカディアオンライン』転送の間へようこそ。プレイヤーNO178549。高橋悠里様」


「こんにちは。サポートAIさん」


悠里はサポートAIに挨拶をした。

今度は『転送の間』に降り立った時から、クリーム色のワンピースを着てポニーテールに白いリボンを結んでいる。


「ステータス画面等の確認をなさいますか?」


「ううん。すぐにゲームをプレイするつもり。さっき、強制ログアウトしちゃったから採取したマナ草のことが心配なの」


「そうですか」


「じゃあ、行ってきます」


「行ってらっしゃい。高橋悠里様。素敵なゲームライフをお送りください」


サポートAIの声に送られ、悠里は鏡の中に入っていった。


……目を開けると真っ暗だった。

マリーはベッドに横たわっていた。

じっと目をこらしていると、少しずつ目が慣れてくる。

マリーは起き上がり、自分の状態を確認した。

木靴は脱がされ、ワンピースから寝巻に着替えている状態のようだ。

ベッドで眠ってしまったマリーを、家族の誰かが着替えさせてくれたのだろう。

大きなベッドには、両親がなかよく並んで眠っている。

採取袋はどこにあるだろう。

マリーは部屋を見回す。……暗い。

明かりをつけるスキルを探してみようか。


「ステータス」


マリーの目の前にステータス画面が現れた。

暗い中だからなのか画面が光って見える。

この明かりを、暗闇でスマホをかざすように使えないだろうか。

ステータス画面を頼りに部屋を見回すと、マリーの机の上に採取袋が置かれているのが見えた。


「……」


マリーは寝ている両親を起こさないようにそっとベッドを下り、机に向かう。

机の上には採取袋と小さな木のザルが置いてあった。

ザルには布がかぶせられている。

マリーはそっと布をとった。


「これ、マナ草……?」


小さな木のザルに入っていたのは乾燥した状態のマナ草だった。


「お祖母ちゃんがやってくれたのかな。……マナ草、アイテムボックスに入れなくてよかった。クローズ」


マリーはステータス画面を消した。

採取袋からマナ草がなくなっていたら、不審に思われていたかもしれない。

気がかりが消えたマリーは『転送の間』に行って、ゆっくりといろいろなことを確認しようと思い立つ。

その直後、鼓膜を直撃するような甲高い鐘の音がした。

なに!? なにが起きたの……!?

けたたましい鐘の音に、寝ていた両親が飛び起きた。

母親が手早くマッチをすって、枕元にある棚に置かれたランプに明かりを灯す。


「スタンピードかもしれない。俺は兵士詰所に確認に行く。お前はマリーとお客さんを頼む」


「わかったわ。あなた。気をつけてね」


父親は手早く着替えて部屋を出て行こうとした。


「お父さん……!!」


マリーは思わず、父親の背中に呼びかける。

ランプの薄明りの中、父親が微笑んだのがわかった。


「マリー。心配しないでいい子にしているんだ。お母さんの言うことをよく聞くんだぞ」


父親の言葉に、マリーは何度も肯いた。


「じゃあ、行ってくる」


父親はそう言って、部屋を出て行った。


「マリー。お母さんはお祖父ちゃんやお祖母ちゃんと話をしてからお客さんの様子を見に行くわ。部屋でおとなしくしていられるわね?」


着替えながら言う母親に、マリーは神妙に肯いた。


「うん。ちゃんといい子にしてる」


母親はマリーの髪を撫で、足早に部屋を出て行った。

両親が着替えたのだ。マリーも着替えた方がいいかもしれない。

マリーは寝巻を脱ぎ、洋服ダンスから適当に選んだ服を手早く着た。


「いったい何が起きてるの……?」


着替えを終えたマリーが不安をこぼしたその時、サポートAIの声が響いた。


「条件を満たしましたのでワールドクエスト『狼王襲来・港町アヴィラ攻防戦』が発生しました。クエストの受注条件は『クエスト発生時からクエスト終了時までに1秒以上港町アヴィラか西の森に滞在すること』です。クエスト受注の操作は必要ありません。

尚、特別措置として『転送の間』に港町アヴィラの教会への転送魔方陣をご用意しています。プレイヤー各位はふるってご参加ください。

詳しくはステータス画面の『クエスト確認』をご確認いただくか、転送の間でサポートAIにお尋ねください」


「ワールドクエスト……!?」


まだ、鐘の音が鳴り続けている。

鐘の音に混ざって人がざわめく声、怒鳴る声がする。


「とにかくワールドクエストの確認をしよう。ステータス」


マリーはステータス画面を呼び出して『クエスト確認』をタップした。

新たな画面が表示される。





汎用クエスト【NEW】  固有クエスト  ワールドクエスト【NEW】





『汎用クエスト』と『ワールドクエスト』のところに【NEW】の記載がある。

『汎用クエスト』は薬師ギルドで受注したマナ草採取の依頼だろうと思いながらマリーは『ワールドクエスト』をタップした。

新たな画面が表示される。





クエスト名 狼王襲来・港町アヴィラ攻防戦【NEW】【受注】



襲来するレイドボス『狼王』とフォレストウルフ、シルバーフォレストウルフの大群から港町アヴィラを守り抜こう。




クエスト発生条件



プレイヤーがフォレストウルフを100000頭以上、シルバーフォレストウルフを50000頭以上討伐する。




クエスト達成条件



レイドボス『狼王』の討伐。

このクエストはレイドボス討伐まで継続します。


レイドボス『狼王』の討伐、港町アヴィラ防衛に協力したと見做されたプレイヤーにはクエスト達成後にワールドクエストポイント『WP』が付与されます。


ワールドクエストポイントはリズ、スキルポイントの他、様々な装備品や装飾品、アイテム等と交換できます。

ワールドクエストポイントには交換期限があります。


交換期限が過ぎたポイントは1wp=1リズとして自動変換され、該当プレイヤーのアイテムボックスに、通貨が自動的に付与されます。





「ワールドクエスト発生したのってプレイヤーのせいなの!? そういえば圭くんが、シルバーフォレストウルフがどうのこうのって叫んでた気がする……」


まだ、鐘の音は鳴り続けている。


「どうしよう。私、まだレベル1なのに……!! レイドボスに立ち向かえる気がしない!!」


マリーが頭を抱えて叫んだ直後、部屋の扉が開いた。


「マリー。急いで荷物をまとめて。今からお客さんと一緒に教会に避難するわ」


現れた母親が、緊迫した声で言う。


「お父さんは?」


「さっき、詰所から帰って来た。すぐに出るから、荷物をまとめて」


そう言いながら、母親はマリーの洋服や両親の洋服を大きな布袋に詰め始めた。

マリーは採取ナイフが入っていることを確認した後、採取袋を身に着け、乾燥したマナ草をザルごとアイテムボックスにしまう。

ザルに掛かっていたふきんと机の引き出しにしまっていたお気に入りのハンカチもアイテムボックスに突っ込んだ。

それから、マリーの全財産、小銭が入ったガラス瓶を腕輪に触れさせて収納する。

最後に、脱いだ寝巻きをアイテムボックスに入れた。


「お母さん!! 準備できたよ!!」


「偉いわ。マリー」


母親の準備も終わったようで、衣類が詰め込まれた布袋を背負う。

そして右手でランプを持った。


「食料はお祖父ちゃんとお父さんが持っていくから、心配しなくていいわ。さあ。行きましょう」


母親の笑顔は強張っていた。

マリーはそのことに気づかないふりをして、母親が差し出した左手をぎゅっと握る。


一階のカウンター前には、宿泊客7人と父親、祖父母がいた。

父親は2階から下りて来たマリーと母親を見て、表情をゆるめる。


「これで全員、揃ったな」


そう言った後、父親は宿泊客たちに視線を向け、口を開いた。


「これから教会に避難する。ここにはいつ戻れるかわからないから、忘れ物をしないようにしてください」


宿泊客たちは真剣な表情で荷物の最終確認をした後、父親に肯いた。


「では出発します。マリーは俺が抱いていこう。子どもの足では歩けない」


大荷物を背負った父親は、それでも軽々とマリーを抱き上げた。

一気に視線が高くなり、マリーは思わず笑顔になる。

祖父が扉を開けると、サッカースタジアムの観客の歓声のような重低音が身体中にぶつかってくるようだった。


「西の森から、フォレストウルフの群れが攻めてくる!! 戦えない人間は東門へ急げ……っ!!」


街灯の横に立つ兵士が、必死で叫び、避難誘導をしている。

明かりに照らされた顔に、見覚えがあった。薬草採取の帰りに、マリーと祖母の荷物を検閲した兵士だ。

大通りには西門とは正反対の方向に向かう人が川のように流れている。

西門へと向かう人たちも数多くいて、その多くは左腕に腕輪があるプレイヤーだ。

父親はマリーを抱きかかえながら、足早に教会を目指す。

うなるような人の声に混ざって、犬の遠吠えのような音が聞こえる。

まだ、鐘の音は鳴り続けている。


……教会に到着した。

マリーの家族全員と宿泊客は、はぐれずにここまで来られたようだ。

父親の腕に抱かれながら、教会に到着した人数を数え、全員いることを確認したマリーは、ほっと息を吐いた。

プレイヤーは何があっても死なないが、NPCは死んでしまう。

この混乱の中、プレイヤーにキルされるNPCもいるかもしれない。

教会の前には、避難してきたらしき人たちが密集している。


「中に入れてくれ!!」


「子どもがいるの!! せめて子どもだけでも……っ!!」


集まった人たちが、口々に叫ぶ。それを、数人の神官が押しとどめている。


「もう礼拝堂はいっぱいなんです!! これ以上の受け入れはできません……っ!!」


「礼拝堂に入れないのなら、その奥にある広い部屋に入れてくれ!!」


「ダメです!! 『復活の間』に入ることができるのは聖人と神官だけです……!!」


教会はプレイヤーの復活場所だ。

神官はプレイヤーの復活場所を守っているようだ。


「教会には入れそうもないわね」


神官と押し問答をしている人たちを見ながら、母親は言った。

声に疲れが滲んでいる。


「薬師ギルドに行きましょう。私とマリーは薬師ギルドのギルド員だから受け入れてもらえるわ」


祖母が家族や宿泊客を見回して言うと、それぞれが賛同するように肯き、そして教会を後にした。


マリーの家族と宿泊客は人波に逆らい、薬師ギルドに向かって歩く。

犬の遠吠えのような声が、だんだん迫っているような気がする。

まだ、鐘は鳴り続けている。


薬師ギルドに到着した。

街灯に照らされた『薬師ギルド』の看板を見上げて、マリーは息を吐く。

入り口には人影が散見しているが、教会のように人がごった返しているわけではなかった。


父親は抱いていたマリーを地面に下ろし、それから背負っていた荷物を下ろした。


「俺は今から武器屋に行く」


「お父さん。そんな、なんで……っ!?」


「兵士詰所で義勇兵を募集していた。武器と防具を買って、義勇兵になる」


「ダメだよ!! 危ないよ……っ!!」


マリーは父親の足にしがみついて、必死に訴える。

プレイヤーは死なないけれど、NPCは死んでしまう!!


「息子を一人で行かせるわけにはいかない。俺も行こう」


「お祖父ちゃん……っ!?」


「マリー。大丈夫だ。お祖父ちゃんは『狩人ギルド』のランクCギルド員なんだよ。強いんだ。モンスター討伐にも慣れている」


「10年以上、狩人ギルドのクエストを受けていないのに大丈夫か? オヤジ」


「お前よりは戦えるさ。ジョン」


父親と祖父が、軽口をたたいて笑い合う。

祖母が、マリーを優しく父親から引き離した。


「俺も、武器屋に行く。この街が潰されたら商売あがったりだ」


「私も戦う。少しは魔法が使えるの」


宿泊客のうち、二人が義勇兵になると決意したようだ。

残る宿泊客たちが、義勇兵になるという宿泊客たちの荷物を引き受けている。


「いってらっしゃい。皆、気をつけてね」


武器屋に向かって歩き出す父親と祖父、宿泊客たちの背に祖母が言葉を掛ける。

父親と祖父は振り返らずに右手の拳を振り上げ、宿泊客たちはそれぞれに手を振る。


「嫌だ、なんで行っちゃうの? お父さん。お祖父ちゃん……」


「マリー。私たちも、できることをしましょう。モンスターと戦う人たちのために回復薬を作るの」


祖母は父親の荷物を持ちあげ、マリーに言って、薬師ギルドの扉を開けた。

母親は祖父が残した荷物を持つ。

祖母を先頭に、マリーたちは薬師ギルドに足を進めた。


薬師ギルドは昼間の閑散とした様子が嘘のように賑わっていた。

母親と宿泊客5人は、自分たちの荷物と武器屋に行った父親と祖父、2人の宿泊客の荷物を持って、角のところで身を寄せ、マリーと祖母はヤナが担当している受付カウンターに並んだ。


「今のうちに、マリーのギルドカードを返すわね」


祖母は背負っていた荷物から、手提げかばんを取り出して言う。

そして、手提げかばんからギルドカードを出して、マリーに差し出した。


「ギルドカードは身分証にもなるの。なくさないでね」


ギルドカードを受け取り、マリーは肯いた。そしてカードを採取袋にしまう。

それからは、お互いに口を開くことも無く、ただじっと順番が回ってくるのを待つ。

やがて、祖母とマリーはカウンター前にたどり着いた。

ヤナは祖母の顔を見て、ほっとしたような泣きそうな表情を浮かべる。


「アニスさん!! 無事でよかった……!!」


ヤナは席を立ってそう言った後、祖母の隣にいるマリーに視線を向けた。


「マリーちゃんも一緒ね。よかった。よかったわ」


「最初は教会に避難しようと思ったんだけど、人がいっぱいで……」


「そうだったの。薬師ギルドに来てくれてよかったわ。回復薬を作る人手は一人でも多い方が助かる」


「言いにくいんだけど、嫁や宿泊客も一緒なの。仮眠室を二部屋、貸してもらえないかしら?」


「薬師ギルドのギルド員じゃないのよね?」


「ええ。部屋を貸してもらえたら、持ってきた食料を提供するわ。お願いできないかしら」


「二部屋必要なの?」


「男女で分けて、一部屋ずつ借りたいの。……今は、こんな状況だから」


「そうね、その方がいいわね。用心した方がいいわ。待っていて。今、鍵を持ってくるわ」


ヤナはそう言って、カウンターの奥に姿を消す。


「よかった。落ち着ける場所を確保できそうだわ」


「よかったね。お祖母ちゃん」


マリーと祖母は微笑みを交わす。


「お待たせ。鍵を持ってきたわ」


カウンターの奥からヤナが戻ってきた。

銀色の鍵を一つ、白色の鍵を二つ、カウンターの上に置く。


「作業室の鍵と、1人用の仮眠室の鍵が2つ。仮眠室の鍵はアニスさんとマリーちゃんに貸し出したことにしているから」


「ありがとう。助かるわ。無理を言ってごめんなさい」


「感謝の気持ちは、薬の制作で示してちょうだい。作業室に、乾燥させたヒール草とマナ草を用意しているから」


「昼間は薬草が足りないと言っていたのに、よく用意できたわね」


「スタンビートが起きたことを知った領主様が、領主館にある薬草の備蓄を薬師ギルドに届けてくれたの。それから、狩人ギルドと傭兵ギルドに薬草採取の特別依頼を出したんですって。狩人ギルドのギルド員が薬草採取をして、傭兵ギルドのギルド員が狩人ギルドのギルド員を守りながらモンスターを討伐するパーティーを編成するよう命じたと聞いたわ」


「スタンビートが起きているんでしょう? 薬草が生えている西の森の入り口までたどり着けるの?」


「それがね、教会から見慣れない人たちが現れて、フォレストウルフの群れに突撃しているんですって。すさまじい勢いで、モンスターの群れは西の森の中に押し込まれているらしいの。だから、薬草がある入り口には、なんとか行けるって話よ」


ワールドクエストを達成するために、プレイヤーたちが頑張っているようだ。

ワールドクエストを発生させた元凶のプレイヤーも含まれているだろう。

何度死に戻っても、頑張って戦って欲しい。


「私も薬の制作を頑張るわ」


カウンターの上の鍵を手にして、祖母はヤナに微笑む。

マリーも力強く肯いた。薬師ギルドのギルド員として頑張るのだ。


「初級体力回復薬と初級魔力回復薬を5本ずつ、1セットにして持ってきてほしいの」


「わかったわ」


「個別依頼で処理するわね。アニスさん。ギルドカードを出してちょうだい」


「はい!! 私も!!」


ギルドカードを出す祖母の隣で、マリーは手をあげて主張した。


「マリーちゃんは、お祖母ちゃんのお手伝いをしてね」


祖母の個別クエスト受注の手続きを終えたヤナが、ギルドカードを返却しながら言う。

クエストを受けられなかったマリーはがっかりしたが、落ち込んでいる暇はないと気を取り直した。

マリーと祖母はヤナと別れて、母と宿泊客と合流する。


「仮眠室を二部屋借りることが出来ました。男性三人で一部屋、女性二人で一部屋を使ってください。鍵はなくさないように気をつけて、部屋を使い終えたら私に返却してください」


祖母は男性客と女性客にそれぞれ一つずつ鍵を渡して、言った。

宿泊客たちは、安堵の表情を浮かべて祖母に頭を下げる。


「ハンナは私たちと一緒に作業室に行きましょう。さあ。皆、荷物を持って」


祖母の言葉に、皆が荷物を持って動き出す。

マリーもなにか持ちたかったが、持ちあげられる重さの荷物がなかった。


「仮眠室は二階です。そこの階段を上がってください。鍵と同じ番号の部屋を使ってくださいね」


「わかりました」


宿泊客たちは、祖母の言葉に従って階段を上がっていく。

祖母はそれを見送って、歩き始めた。


「作業室は一階にあるの。薬づくりには井戸水が欠かせないから」


マリーと母親は、祖母の後に続いた。


***


若葉月1日 真夜中(6時55分)=5月3日 13:55

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る