第11話 深澤のレベル
(ジャイアントアダマントアント…彼女は確かそう言っていた…物理攻撃が有効とも…あの固さにも関わらず…どういう事だ…節部分の事か、それなら府に落ちる…しかしだとしたら問題だ…それ以上に魔法防御力が上だったということは、鑑定魔法は魔法防御力では防げないという事になる…奴らより明らかにアダマントアントの方が格上だった…となるとレベル差でも防げないという事か…鑑定魔法を使われたら終わりだな…いや待て…確か上級鑑定魔法のレベル1と言っていたな…鑑定魔法にも強度があるのかも知れない…それに特性…異世界人特有のものなのか?)
(ステータス)
言葉に出さなくても心の中でそう思うだけで画面が現れる。
(やっぱり見間違いじゃない)
マリベル
「ただいま!」
何事も無かった様にマリベルが帰ってきた。何やら少しばかり荷物を持っている。
深澤
「お帰り、何か買ってきたのか?」
マリベルは庶民的な服を取り出すと、背の低い円卓の上に置いた。
「二人の服を買ってきたの、こっちの方が目立たないから」
深澤
「悪いな」
大山
「ワシは普段着も作業服なんや、私服なんて着んで! 仕事してないみたいで恥ずかしいやないけ!」
深澤
「大山、大丈夫だから。もしも大山が誰かに、作業服着てないけど仕事してないんですかって聞かれたらちゃんと俺が言ってやるから着替えよう、な?」
大山
「ホンマでっか、課長その時は頼んます。ほんなら自分も着替えますわ」
マリベル
「着替えたら少し町を案内するから。この辺りだと武器屋と今居る宿屋位しかないけど王国の中心の方の町に行けば色々あるの」
大山
「娯楽は? 娯楽!」
マリベル
「例えば?」
大山
「お姉ちゃん居る所!」
マリベル
「貴方お金持ってないでしょ!」
深澤
「そうだ、マリベルお金について教えてくれ」
マリベル
「銅貨1枚で林檎1つ。ここの宿屋代は1日銅貨10枚。銅貨10枚で銀貨1枚。銀貨10枚で大銀貨1枚。大銀貨10枚で金貨1枚。金貨10枚で大金貨1枚。これ以上は各宝石を使ってるの」
深澤
「大山、ざっくり言うと銅貨100円。銀貨千円。大銀貨1万円。金貨10万円。大金貨100万円だ。分かったか?」
大山
「分かりました」
(早や! ホンマ課長は金勘定だけは早いわ)
深澤
「それでマリベルはどうやって生計を立てているんだ?」
マリベル
「私達は町の戦士ギルドでモンスター退治の依頼と、罪人の捕獲依頼で生計を立ててたの」
深澤
「そうか、なら俺達も収入源を確保しないとな、大山どうする?」
大山
「ワシにええ考えがあるんで安心して任して下さい」
深澤
「分かった、お前に任せるよ」
大山
「そうしたら準備せなアカンからマリベル、道具屋連れてってや!」
大山は着替えると嫌がるマリベルを連れて出て行った。俺も誘われたがまだ調子が悪いと嘘をついて部屋に残った。俺は俺で一人の時間が必要だったからだ。
(ステータス)
種族 人間
Lv400721
体力 SSSS
魔力 SSSS
筋力 SSSS
素早さ SSSS
物理攻撃力 SSSS
物理防御力 SSSS
魔法防御力 SSSS
魔法
契約
特性 ?????
(マリベルは確か平均レベルが100を超えるのが凄い事だと言っていたけど…これは異常だよな……
8時間…6秒で2匹ずつか…異次元の怪物が弱い部類の訳ないもんな…でもばれたらどうなるんだ?………魔族だ! まず人間だと言っても信じて貰えない、魔族が化けていると思われる可能性大だ。そうなると…今度は王国が敵に回る……俺は逃げる…お尋ね者になる……か。もしくは王国に捕まる…か。いっそマリベルを抱き込むか…時の神、仲間が生きている時間まで過去に戻る手伝いをする…これなら抱き込めるか…上手く行けば王国が味方になる…契約するには少なからずレベルなり魔力なりが関係してくる筈だ…今の俺なら上位の存在と契約出来る筈…俺の方向性と一緒だしな…いや、待て、待て俺。異世界人の俺に王国が味方になるか? 決断を早まるな。他にいい方法があるかも知れない。………暫くの間は
ベッドから起き上がり目の前に拳を繰り出すとパンッと鞭に似た音が部屋の中に響いた。それは音の壁を破った時に出る衝撃波だった。
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