第5話 大山課長代理
10月2日
深澤
「お早うございます!10月2日本日の朝礼を始めます。本日の搬入車両の予定台数は100台となっています。作業配置はいつも通りです。今年も残り2ヶ月程なので怪我、事故等無いように頑張って行きましょう! 私の方から今日は特にありません。他に皆さんの方から何かありますか?」
従業員
「熊田さんが1時間遅れるそうです」
深澤
「それなら熊田さんが来るまで私が現場に入ります」
大山
(ホンマええて!! 熊田さん来るまで大丈夫やて!)
大山
(ホンマ腹立つわ!! ワシ1人でもいけるのに! ほら見てみい!)
大山
(ワシののほうが仕事できるんや! 見とるけ? 見とるけ? )
大山
(アカン! これじゃ間に合わん! )
深澤
「1回上に上がるわ」
大山
(ワシのせいやないで!! 車が多すぎるんや! でもチャンスや! )
大山
「深澤課長大丈夫ですか? 何なら自分替わりましょか」
深澤
「いいよ大丈夫だから」
大山
(大丈夫やあらへんて!! ワシが言うてるんやから替りゃええやん!! ひっくり返ってもワシ知らんで! )
大山
(ホンマに登り始めたわ! ホンマに大丈夫なのけ? 後でワシに泣きついても知らんで!! )
大山
(あっエエこと思い付いたわ)
大山
「しーーっ。ええからええから。
大山
「ほら見てみいて!! ワシならもうとっくに登っとるで! 分かるやろ! ホンマかなわんわ! 」
大山
「ビックリするとちゃうん? どんな顔すんやろな!」
大山
「エエて!!ワシがエエ言うてんだからエエに決まってるやん!!自分そんなんも分からんのけ!?」
大山
「せっかく自分推薦したろかと思っとったけどもうエエわ!! 阿保くさ!! 」
大山
「何言うてんの自分!!ホンマ何も分からんで!!あんなん只の
大山
「ん? 何やあれ! 何か入り口塞いどるやん! あれじゃ車入ってこれへんやんけ! ちょっと見に行かなアカンで! 一応皆バール持っていってな!」
大山
「何なんこれ!! こんなデッカイ扉誰置いたん! 何か溶接されてへん? あ、溶接ちゃうわ!アカン! 重機持ってきて! フォークちゃうでドラグやで! 」
大山
「な、何や! あれ! あれ見えるけ!? 何やあのデッカイ蟻! 見たことないで! どっから出て来たん?」
大山
「何や自分らボーッと突っ立ってて!! バール持ってんやからやっつけに行ったらええやん!! こっち何人おると思ってん!!」
大山
「アカン!!アカン!!アカン!!アカンて!!」
大山
「撤収や!!! 撤収!!! 事務所3階まで撤収や!!! ヤバいて! ヤバいて! ヤバいて! 」
大山
「嘘やろ…」
大山
「ワシのせいやないで…ホンマにワシのせいやないで…………どないしよ…」
大山
(いっぱいおるやん!! 何なんもう! )
大山
(何なん…残酷やん………堪忍な…みんな堪忍してな…みんなの分までワシ生き残ってみせるさかい堪忍してな…)
大山
(田中部長繋がらへん!! 何か圏外になっとらん? 何で? 社内電話も繋がっとらんやん! これじゃ緊急連絡網の意味ないやん! せや!
大山
「深澤課長とれますか!! 緊急事態です!! 」
大山
(何ででてくれへんの! もしかして死んだん? )
大山
(もうアカンやん! 全滅やん! ワシ1人しか残っとらんやん!)
大山
(何なん! ワシ1人でどうせえっちゅうの!! )
10月6日
大山
(アカンて! こんな所に自販機置いてちゃ飲みたなるて! バールでこじ開けたろかな!)
大山
(何なん!? 何なん!? この音! やかましいて! )
大山
(ホンマやかましいて! 一体いつまで続くっちゅーねん! 頭おかしなるて! )
大山
(課長!! 生きてたん!! 顔火傷しとるやん!! アカン! 会わす顔ないわ…あいつら死なせてもうた…)
大山
(せや! あのデッカイ蟻あっちから来てたで! 課長が先に見つけてたはずや! 課長があのデッカイ蟻いる事教えてくれてたら死なずに済んだやん! ワシのせいやないやん! 課長のせいやん!)
大山
(何で扉空いたん! な、何なんあいつ、デッカイ剣持って! フン! 別にかっこよくないで! ワシのほうがかっこええで! )
大山
(課長何してん!! 言うこと聞く必要ないやん! 出たらええやん! 何してんホンマ!! )
大山
(ホンマけ!! 今の魔法やん!! ベホ◯ミやろ、ワシ知っとるで!! )
大山
(もうゲームやん!! ワシ異世界に来てもうた! っていうか何か負けとらん!? )
大山
(何や逃げんのけ! まさかワシの事置いてくつもりなのけ!! もうアカン!! )
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