我々はいつになったら楽ができるのか?



昔と比べ、世の中ずいぶん便利で豊かになった。


にもかかわらず労働時間は減らない。

むしろ増えてる。


これはいったいどういうことか?


私は学者でも専門家でもないので詳しい状況説明はできないが、これだけは言える。


科学技術がいくら進歩しても、人間そのものはあまり進歩してないな。


人間は楽をするために便利な道具を作り、経済を発展させてきたのではないのか?


なのに「楽をしている奴は悪い奴」というこの空気はなんだ?


「たくさん働くのが美徳」というこの空気はなんだ?


牽制し合ってるのか?

バカバカしい。


こんな馬鹿げた風潮には付き合ってられないので、私はもう降りたよ。


私は5年ほど前に正社員を辞めて、今はパートタイマーとして平日5〜6時間だけ働いている。


昇進も賞与もないが、残業も休日出勤もない。


月の収入は10万に届かないくらいだが、結婚を諦め贅沢を控えれば充分に生きていける。


こんな私を見習う人間はほとんどいないだろう。

どんなに馬鹿げていても、たくさん働く方を選ぶ。


それが世間一般で言うまともな人間だ。


そういう人たちにとって私は「時代を先取りする者」ではなく「ただの奇人」なんだろうな。


労働時間が減ったことで肉体的には楽になったが、やはり空気に逆らうのは精神的にキツい。


つまり楽になってない。


やっぱりあれなのかな。


我々が楽をできるのは、

死んだ時だけか。


それも死んでみないことには分からんけどな。



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