帰宅

「またこんな寝方して……リラ~」


 ルラが彼女の身体を揺らすが、全くといって良いほど起きない。


「仕方ないな~」

「んにゃ~~~~~~~!!」


 ルラは楽しそうな笑顔で彼女の両脇を持つと、リラはびっくりしてまるで猫みたいな声を発する。

 彼女の起し方、それは腋を触ることだ。

 普段起きない彼女でもこれをすればこのように一発で起きる。

 だが、僕がやると後が怖いのでできないのだ。

 まぁ、普通にセクハラなんだけど……。

 

「な、なに!?」


 何が起こったのかわからず、辺りを見渡すリラ。


「起きなよ~、そろそろ閉館だよ~」

「え、あぁ……うん……」


 リラの言葉に納得すると、僕と目が合う。

 先程の一連の流れを見られて恥ずかしくなったのか、顔を逸らしてルラの後ろについていく。

 

 にしても、久々に聞いた。

 彼女はビックリしたとき、猫が驚いたような声を上げる。

 ただ、これをルラ以外がやるとぶん殴られる。

 各いう僕も一度やってボコボコに殴られたし、彼女が少し落ち込んでなだめるのが大変だった。

 あれから僕はこういうのはルラに任せることにした。

 普通に今だとセクハラだからな。

 そして僕は彼女達をミリスの店に連れて行く。

 

 「今日は皆でご飯を食べる」と言って連れてきた。

 あながち間違いではないので嘘ではない。


  そして僕らは店に入るのだった。


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