別名土魔法
読み進めていく毎に土や石を使った錬成魔法が多かった。
恐らくだが、魔法を使う際に他の物の用途よりこっちの方がお金も掛からず練習できたのだろう。
土や石はその辺にいくらでもある。
地面がある限り土というのは消えてなくならないものだ。
それに土は色んな防御に特化している。
聖魔法、陰魔法はわからないが、それ以外の四大魔法とは対応できるだろう。
そう思えば、土というのは割とこの世界では万能と言えるだろう。
外を見ると、茜色の日差しが窓から降り注いでいた。
もうそんな時間か……。
興味のあることはあっという間で、もうすぐしたら図書館の人が声を掛けに来るだろう。
リラが珍しくうるさくないと思ったら、口を開けて涎を垂らして爆睡していた。
いつもならルラが注意していただろうが、ルラは本に夢中なのか気が付いていない。
「そろそろ帰らないとだね」
「はい……リラ、ルラ……帰るよ」
教授と目が合い、そう言われるとリラとルラに声を掛ける。
二人とも全く反応がない。
リラは夢の中、ルラは本の中……全く反応を示さない。
まずはルラの持っている本を取り上げる。
「な、なに!?」
「もう閉館時間だから」
「あ~、もうこんな時間か~」
同じ姿勢で肩が凝ったのか、背伸びをすると、骨と関節がパキパキっと伸びる音がする。
「リラは?」
「そこで寝てる」
口を開けて涎を垂らしているリラに呆れたように見ながらルラはリラの座っている後ろに立った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます