救出
ハナさん達が攻撃して引き付けている間に僕らはダッシュで視界から外れようとするが、視界の断片に入ったのかこちらに視線が向き攻撃しようとしてくる。
「どこ見てるんですか」
ミナは雷の魔法を放つ。
攻撃を受けると、師匠たちの方へ向き直る。
やはり魔法攻撃は効かない様だ。
「私がやる、手伝って」
「わかった」
作戦は解らないが、クレアに向いた瞬間にこちらに向くように攻撃すればいいのだろう。
クレアが彼に突っ込む。
彼はミナ達の攻撃でこちらに気づいていない。
「喰らいなさい」
両手を前に突き出す。
そして壁に叩きつけられたと同時に魔法を発動しようとする。
「もう、それはさせない」
すぐに間合いを詰め、同じ攻撃をする。
魔導士にとって、魔法を発動する時間は必須だ。
しかし、クレアは魔法を発動しようとすると、完成する前に物理攻撃で発動できないようにする。
これは完全に魔法封じだ。
魔法構築からの物理攻撃、彼が気絶するまでそれの繰り返しだ。
しかし、彼は気絶しない。
普段の彼からは考えられないタフさだ。
魔力の自動回復か、攻撃を受けたにもかかわらずあまりダメージがないように思える。
「いいよ、魔力切れまで攻撃してあげるよ」
周りの被害を防ぎ、完全に敵を回復に専念させる。
そしてどのくらいたっただろうか、攻撃しても回復していく。
身体に少し違和感を感じる。
まさか……。
だが、そうならばここを離れることはできない。
「見えた! 魔結晶!!」
クレアがそう言うと、何かが砕ける音がした。
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