救出作戦開始
「行くわよ」
ハナさんは杖をウェルサに向ける。
地面は僕らが行く方向に線が引かれている。
凄いとしか言いようがなかった。
魔法の多重展開だ。
今、引き付け防御と身体魔法に加え、謎の魔力線を引いているのだ。
これだけでも相当な魔力量が必要だろう。
「煙幕!!」
クレアの合図と共に黒い煙が辺りを舞う。
「甘いわ」
ハナさんは三つの多重展開に加え、クレアの魔法展開を凌ぐ黒い煙幕が現れる。
辺りは天井は光に照らされているはずなのに、地面以外真っ暗だった。
「行きなさい!!」
ハナさんの言葉の通りに線の道を駆け出す。
そして走り続け、目の前で光は消える。
そこで道がわかなくなる。
止まってしばらくして突風が吹き荒れる。
暗闇が晴れる。
風の方を見ると、師匠の暴風龍が現れる。
視界が戻ったところで後ろで縮こまっている三人にファリオスが行く。
行けという視線で僕らを見てくるので僕とセシア、ミリスとレアが交互に攻撃をする。
一撃で意識を狩り落さなければ、恐らくこちらに攻撃の嵐が来るだろう。
僕はルミリナたちが攻撃魔法を詠唱し始めたのを確認し、突進する。
幼少期から習っている剣の面で殴り飛ばす技を使う。
当然の如く、不意打ちの攻撃に彼は反応できず直面した……はずだった……。
しかし、攻撃は彼を吹き飛ばせなかった。
そして返ってきたのは不敵な笑み。
死を直感した。
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