打開策

「ファリオス、どのくらい持ちますか?」

「このくらいの中級魔法程度なら五分は持つ」


 流石はファリオスといったところだろうか。

 彼が居なければ



「じゃあ、3分持たせてください」

「了解だ」


 そういってファリオスは防御に集中する。


「エレナ、ルミリナ……高火力一気にぶち込み、あの防御を突破します」


 そうしてふたりは頷き、詠唱に入る。

 二人とも準決勝で見せた魔法使だ。

 ミナは魔法箱を出す。


「第一、第三の門解錠」


 そういうと炎の獣が姿を現す。

 レキはミナに問いかける。 


「今回はずいぶん出番が多いですね」

「不測の事態です、すみませんがお願いします」


 レキが言うとミナは申し訳なさそうに答える。


「あぁ、それでどうしますか?」

「できれば殺さない方向でお願いします」

「また、無茶を……仕方ないですね」


 そう言うと、炎の獣に目を向ける。


「聞きましたね」

「ぐぅぅっ……」

「よし、では彼女達と合わせてください……」


 そう言うと獣は頷くと、巨大な炎の弾を作り始める。


「頼みましたよ、二人とも」


 三人で一気に、あの防御を突破する。

 そしてしばらくしてウェルサが少し警戒する。


「高濃度の魔力を複数検知、防御魔法が突破される可能性あり……」


 そう言うと、攻撃が激しくなる。

 この攻撃は彼にとって脅威となったのだろう。

 裏を返せば、防御できないという事だろう。


「準備できたよ!」

「こちらもいけるぞ!!」

「グオォォォォオ!!」


 そして一斉に攻撃を放った。







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