姑息な作戦

しかし、師匠は陰球と一番相性の悪い風聖球で陰球の特性である視界のかく乱が出来ない。

 地面に魔法を放つ。

 風刃球を僕に放つ。

 少し視界が悪くなる。

 これなら味方にあたる可能性があるので、無策に魔法を扱えなくなる。

 これは魔法戦ではない、自由戦だ……魔法だけが全てではない。

 こうなれば、近接戦で戦うしかない。

 魔法戦では圧倒的に不利だ。

 彼女の前に間合いを詰める。


「そう来ると思ってましたよ」


 地面を足で踏んだ瞬間、地面から光が放たれる。

 地雷魔法だ。

 視界が悪く近づいてくる可能性を感じて先手を打っていたのだ。

 下がることはできない。

 このまま、突っ込む!!

 踏み込みを強くして更に前に行く。 

 恐らくここからは全て地雷魔法だと思っていいだろう。

 覚悟を決めて彼女に捨て身で攻撃する。

 剣で彼女に切りかかるが、彼女は魔力を込めたのか木造の杖で受け止められる。

 

「私は貴方のお母さんの弟子ですよ!」

 

 彼女は剣をそのまま受け流し、蹴りを食らわしてくる。

 そのまま横に吹き飛ぶ。

 このまま地面に当たれば、飛ばされた方に地雷魔法があるだろう。

 それを食らえば、完全に致命傷だ。

 彼女事だ、すでにそこまで考えているだろう。

 

「風力!」


 地面にぶつかる前に風魔法で少し身体を浮かす。

 地面には叩きつけられたものの、地雷魔法を回避する。

 次の魔法が来るので痛む身体に鞭打って起き上がる。

 痛い、彼女の攻撃は熟練された攻撃だった。

 

「考えは認めましょう……だけどそんな悪あがきは私には通用しない」

 

 知識も実力も潜ってきた戦闘もまるで桁違いだ。

 策は尽きた、だが諦める事は出来ない。


「さぁ、来なさい!」


 ミナの言葉に再び彼女との攻防が始まった。





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 ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

 応援していただいた皆様には感謝しかありません!

 次回はセシアとエレナのバトルです。

 圧倒的な六刀法生にどう立ち向かうのか、お楽しみください!

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 それでは次回、セシアVSエレナお楽しみにしていてください!

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