宴会
エレナの発言で紛らわしいが、この世界では飲み物が全て瓶に入っている。
見た目は若い者が夜に紛れて酒を飲んでいるようにしか思えないけど……。
そうして宴会は続き、少ししてオットーたちも戻ってきた。
「君は……」
オットーとコロナと共にもう一人、対抗戦の格闘部門において圧倒的な力を見せた一刀生のアリエだ。
「こんばんわ、六法生の方々……ご挨拶が遅れてすみません」
「いえいえ、こちらこそこんな良い場所教えてくれてありがとう~」
「こいつもいいですか?」
「初めまして、兄がいつもお世話になってます……オットーの妹のアリエです」
緊張したように言うアリエはあの時戦っていた好戦的な彼女と違い、恥ずかしそうにオットーの後ろに隠れるようにこっちを見て挨拶する。
「なんか、戦ってたイメージと違うね」
好戦な彼女は真反対の性格なので皆面食らった顔をしている。
「こいつ、戦うときは堂々としているけど普段はこんな感じなんですよ」
「ちょっ、お兄ちゃん……」
「こいつ、こんな性格だから友達出来なくって……よかったら仲良くしてやってくれ」
「ほら、アリエ……」
コロナが背中を押そうとすると、コロナに向かって威嚇するアリエ……。
「アリエ、いい加減コロナとも仲良くしろ」
そう言うとアリエは怒られた子犬のようにシュンっとする。
「まぁまぁ、オットー君……」
「はぁ、まぁこんな奴だが仲良くしてやってくれ」
「よ、よろしくお願いします……」
「よくできました」
コロナが頭撫でようとすると再び威嚇すると、コロナは涙目になる。
そうして三人が合流して宴会は続いた。
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