41話 入学式
最後の一人が来てサウルを含め五人の席へと案内される。
「テーブルなんですね」
前世で見た貴族映画の社交場のような雰囲気だ。
辺りには料理人などが、食事を運んでいた。
「それでは入学式を始める」
皆立ち上がると、先程の生徒会長のルミリナが壇上に立つ。
「会場の新入生諸君、初めまして。 私はこの学園の生徒代表のルミリナ・フォースだ」
ルミリナは軽く挨拶を済ませると、机に置いてあったプログラムを進める。
この学校についての説明、教師陣の紹介を済ませる。
続いて理事長の紹介でサリスが壇上に立つ。
「やぁやぁ、新入生……やぁ~若いね~」
二年生と三年生はクスクスと笑っている。
サウル達一年生は何が起こったのかわからず、戸惑っている。
「な~に、こんな堅苦しいプログラムなんてここで終わりにして」
指を鳴らすと、電気が落ちる。
近くにいたミナと数人から魔力が漏れる。
光が差すと、大きな生き物が複数動きながら発光している。
動物は犬や猫、前世では幻獣の一角獣等がいた。
召獣という魔法で魔力で編まれ、中にいる獣を呼び寄せる魔法だ。
獣は人それぞれで、生まれると身体の中に一体宿るのだ。
動物たちは歩き回ったり、泳いだりしている。
「さぁさぁ、ここから花火じゃ~!」
そう言って指を振ると、頭上で連続で爆発して複数に分かれまた爆発する。
頭上はバチバチと発光し、やがて綺麗な文字が出来上がる。
そこには「入学ばんざ~い!」っとカラフルに描かれていた。
「おぉ~」
思わず声が漏れる。
魔法制御もさることながら魔法のコンビネーションが特に凄かった。
魔法が消えると再び照明が上がり、サリスの方を見ると教師陣がポカンっとしている。
恐らく教師陣は知らず水面下で理事長は進めていたのだろう。
ここまで漏れずにやるとは人望がある証拠だ。
「この学校は聞いての通り実力至上主義だが、最も大切なのは仲間ということを忘れず学業に励むように! 私からは以上!」
そう言ってルミリナにハイタッチすると再び前に出て、進行を続ける。
進行が進み、部活や研究会についての説明をされる。
部活動は主に
研究会は
他にも魔法に関することなら何でも部活などを申請することもできる。
「ミナさんは何に入ってるんですか?」
「私は、研究かな……魔法の研究は好きだし」
「え、でもミナさんなら部活動でも活躍できますよね?」
「まぁ、そうですね」
そう言うとミナは黙る。
なんとなくだが、ここはこれ以上この話題には触れない方がよさそうだ。
進行は進み、入学式は終了してミナと歩いていく。
立ち止まると大きい紙にクラス分けが書かれていた。
「ふむ、皆同じクラスですか……」
そう言うと教室に案内され、ミナと別れるのだった。
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