第14話 反省と過去④ ルディウス視点
「はぁ…」
俺たちはその後、こうして学院で再会するまで離れ離れだった。
だからこういうとき、どうしたらいいのか…どう会ったらいいのかわからない。でも会いたい。
「ねぇねぇルディウス~。エルミナちゃんとご飯一緒に食べようよ~」
俺が部屋で悩んでいるのに、クリスはのんびりとつついてくる。
「はぁ?なんで…っていうか、向こうも女子同士の付き合いとかいろいろ…あるだろ。無理だ」
「なんかあったの?ケンカでもした?」
「ケンカなんかしたことない」
「教えてくれないならエルミナちゃんに聞くけど~」
そう言いながらじっと俺を見る。
「…泣かせた」
「え?」
「ホールから連れ出した後、顔見たら泣いてた」
クリスもその時の状況を思い出すように、口元に手を当てて考えている。
「理由は?聞いた?」
「いや…でも原因は俺だろ」
クリスは首をかしげている。
「うーん…全然よくわかんないけど」
(結局それかよ、まぁ俺もわかんないんだけど)
「原因が自分ならいいじゃん。きっと大丈夫だって」
全然解決になっていない。だけどなぜかこいつがそう言うと大丈夫な気がしてくる。
「……お前はなんか、いいよな」
「ルディウスは考えすぎだよ。さぁ、授業行こう」
そうして俺たちは二人、寮の部屋を後にした。
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