盗賊団の景気が良さそうなので壊滅させます。

 うーん、川がない……いやまあ、自分が知らないだけであるんだろうけど……あ、そうだ、《日常魔法》で水出せるじゃん!



 《クリエイト・ウォーター》!


 じょぼぼっ



 おー!出た出た!えーっと、このまま手を上に向ければいいかな。



 ばしゃばしゃ



 んー、何も感じないなぁ。鎧の体だししょうがないか。



 キュッキュッ



 ん、よし、綺麗になった、かな?スリットからじゃ見にくいなー。



 あ、こうすればイイんじゃね?



 がし、がちゃっ



 おー、兜外しても体動くね!うーん、しかしすっごい違和感。頭手に持って動いてる感じ。いやまあ、まんまそうなんだけど。



 よっと……んー、とりあえずは汚れてない、かな?足元はしょうがない。水使っても歩けば汚れるし。



 お、MPがちょっと減ってる。5くらい。水出すだけだったら全然減らないのね。



 あ、そうだ。せっかくだしさっきもやってた《魔装》の練習しよう。なんとなーく感じるものが魔力なんだろうなぁってのは分かる。けど、それでどうやって魔法を作れるのかがわからない。



 適当に妄想すればいいんかね?



 空きスロットが2だから、そんなに強いやつ作れないだろうし……逃げるのに役立つ魔法がいいかも。



 闇だし、視界を奪うとか?普通の相手なら十分でしょ。



 とりあえず視力を奪う能力を……お?



 ----------------------------

 《魔装・闇 》【】


 【創造項目】

 ・能力:盲目

 ・形状

 ・効果範囲

 ・顕現時間

 ・評価点

 ----------------------------



 おー、なんか色々出てきた。魔装を意識して妄想したからかな?



 うーん、色々決めなきゃいけないのね。でもこれって絶対俺用のカスタマイズがされてるよね?わかりやすいし。


 それともこの世界の住人ってみんなこんな風に設定できちゃうのかね?俺ってもしかして弱い?



 ま、まあ、まだわからないしいいか。



 形状とか顕現時間か……うーん、目を見えなくする、視界を奪う、なら……やっぱり、霧状とか?あ、オーラみたいに全身にまとう感じとかいいかも!よし、そうしよう。



 顕現時間かぁ。これって時間を自分で決めれるってことなんだよな?うーん、とりあえずお試しで1分で



 効果範囲は……まあ、近接攻撃メインだし、触れるくらいの側……30センチくらい?



 ----------------------------

 《魔装・闇 》【】


【創造項目】


 ・能力:盲目

 ・形状:全身を覆う霧状

 ・発動範囲:体表から10cm

 ・顕現時間:60秒

 ・評価点:1


 《DEXIFENNSIBU》1.5↑《MAGIC DEXIFENNSIBU》3↑《COST MP》10


 ----------------------------



 お、なんか今まで出てこなかった項目も出てきたな。ふーむ。



 まあ、大丈夫かな?しかし物理や魔力に対する防御力が出てくるとは。まあ、微々たるもんだけど。



 よーし、さっそく使ってみよう!



 お?おー……?よくわかんないな……変わった……のか?



 あれ?MP減ってるな?よっと



 ガシッ、カチャカチャ



 おー!全身に霧状のオーラが!しかも真っ黒!っていうか、うん、怖いわこれ。頭無いし。手に持ってるからだけど。



 まあでも成功だ。



 あ、これってMP多めに使えば効果時間伸びるかな?



 うーん、とりあえず十倍で。



 ----------------------------

 《魔装・闇 》【】


【創造項目】


 ・能力:盲目

 ・形状:全身を覆う霧状

 ・発動範囲:体表から10cm

 ・顕現時間:600秒

 ・評価点:1


 《DEXIFENNSIBU》15↑《MAGIC DEXIFENNSIBU》30↑《COST MP》90


 ----------------------------




 あれ?十倍にしたのに、消費MPが90で止まってる。うーん、ま、いっか。安く済むならそれでいい。



 とりあえず防御力とか時間とか諸々が十倍になったな。これってあれかな?込める魔力で若干補正がある、とか。まあ、これくらいでいいかな。まだ俺弱いだろうしし、逃げる能力ってことで。



 あ、でも攻撃力がないんだよね。攻撃に使える魔法とか考えてみようかな。



 あ、さっきの魔法の名前考えないと。うーん……魔霧・酷霧まきり・こくむとか、厨二満載でどうかな?うん、取り敢えずこれで。



 攻撃魔法は……うーん、まだ思いつかないなぁ。まあ、これは保留で。



 しっかし何も無いねぇ……何も無いっていうか、集落の周辺が草原なんだよな。たまに木が生えてるくらい。鳥とか小動物はいるけど、大型はいない。



 とりあえず草がなくて踏み固められてる道っぽいところに沿って歩いてるけど。



 まあ、すっごい辺境だってのはわかってるんだけどね。それでも何もいない。



 まあ、この道の先には何かしらいるだろうけど。足跡いっぱいだし。



 盗賊かなぁ?盗賊だよなぁ。強いのかなぁ?



 ま、なんでもいいか。やばそうなら逃げりゃいいだろうし。




 …………………………………………………………………………………………



 ……………………………………………………………………



 …………………………………………



 ……………………




 ふんふふーん……お?



 うわー、あからさま過ぎるだろう……



 うーん、3人か……見張りってことは……周りにもあと何人かいるよな。



 しっかし、こんな所で幌立てて宴会とは景気がいいね。



 よっぽど儲かったんだな。



 うーん、人数なんか全然分からん。



 ま、どっちみちここ通らないとだし、丁度いいかな?



 俺もいい加減、鎧だけの状態でも戦えるのか知りたいしね。



 これで戦えないならただのアンデットだよ……いや、ただのアンデットよりも弱いか。



 んー、弓か……幸いこっちには気づいてないな……お、そうだ!



 んーっと……お、あったあった。



 ふむ、手頃だな。しっかし、全く重さ感じないな……鎧だから感覚とかも鈍いのかね?



 ま、いいや。スキルの効果は発動するかの実験もかねて、とりあえずこれ投げてから確認しよう。



 せーの……とりゃっ



 バビュッ



 ぐちぃ……ぶしゃあああああっ



 ………………はっ?



 え、いやいやいや!?



 ただの石投げただけなんだけど……いや、ちょっと大きめだけどさ!



 そんなんで大の大人の頭が弾け飛んだんですけど!?



 ああ、盗賊仲間がめっちゃびびってる。俺もびびってるよ!



 いや、おかしい、絶対おかしい。



 人間が投げて、当たりどころが悪くて死ぬってのは分かる。でも頭が弾けるなんてまずありえない。



 それ以前に、投げられた石の速度だ。



 そりゃ倒そうって思ってるから全力で投げたよ?



 でもあんな豪速球、文化系な上読書に絵が好きなインドアな俺が投げれるわけがない。



 ……《投擲》のお陰か?いや、だったら持ってるやつが超兵器になる。まずない。



 ……鎧になにか秘密が?いや、ステータス見た限りでは普通か、普通よりちょっとイイ物くらいだと思う。



 なのに何で……



 ひゅぉっ



 かんっ!



 おっと!考えてる暇なかった!盗賊連中が俺に気づいて攻撃してきた!ええい、考えるのはあとあと!今はこいつらを倒す!



 ヒュン!



 ぱしっ



 あっれー……?飛んでくる矢が簡単に掴めちゃうぞー?



 いや、そもそもなんで俺矢を目で追えてるんだ?



 ああ、くそっ!考えるのはあとだな!《体術》《格闘技》《投擲》《跳躍》それと《魔装》くらいが戦闘で使えるか?いや、《魔装》は奥の手だ、まだ使わなくていい。



 というか石投げて済むんだしいらないよな。



 ぱしっ



 もうほとんど反射でつかめるな……さてそれじゃあ、いっちょ殴ります、か!



 ぼごぉっ!


 ごしゃっ!



「ぐぶぁああ!?」



 がぎゃっ



 ビュオンッ



「は――――――」



 ぐちゃあっ!



 ……あ、あれ……何だこれ……?な、何でこんなにあっさりと……?というか、これ死んだよな完全に……



 うっわー……殺しちゃったよ……えーっと、まず踏み込んだら、信じられないくらい加速して、そのまま右ストレート。顔面が綺麗に陥没。これで生きてたらすごい。



 次はそのふり抜いた拳の勢いを利用し軸足を残したハイキック。綺麗に顎を捉え、そのまま首が数回転。体の上にある頭が薄皮一枚で繋がってプラプラ触れてる。



 ものの5秒とかからなかったんだけど……



 絶対、ぜーったいにおかしい。



 でも考えてる暇ないよなぁ……絶対交代とか来ちゃうよなぁ……



「おーい、そろそろ交代……な、なん、ぎゃあああ!て、てめぇ!何してやが」



 びしゅっ



 ッパァンッ!



 ……あ、やべ、反射的に石投げちゃった。



 あ、何人か巻き添えくらったっぽい。



 け、結果オーライってことで!



「何だ!?」「敵襲だ!」「腕が……腕があああ!」「おい!おいっ……ひぃっ!?か、顔が、顔が半分ねぇ!?」



 うっわー、阿鼻叫喚って、まさにこの事なのかな?



「あ、アイツだ!あの野郎がなにかしやがったんだ!」



 あ、やべ、気づかれた!



 ガシャッ



 ごォッ



「消え―――」



 ビシャァッ



 うーん、蹴りの威力半端ない……首飛んだんだけど……しかもこう、スパって感じで。



「ば、化物だ!」「武器もってこい!」「行け!殺せぇ!」「うぉおおおおおお!!」



 む、来るか!



 ひゅぉっ



 ってうぉおおお!?



 ほぼ目の前に剣が!避けきれない!



 ぎゃりりっ!



 ……あれ?痛くもなんともない。押された、とか、それくらい。



 あ、そりゃそうだな。鎧に痛覚なんてない。



 なーんだ、それなら気にしなくても大丈夫だな!



 とうっ!



 ごぼっ



「げはぁ!?」



 せりゃあ!



「ぶへぇっ!!」



 でい……りゃあああ!



 ビュゴォッ!



「ひぃぃ!?がはぁっ!」「ぐぉおおおお!」「がっは……おごぇぇっ……」



 はっはっはっは!圧倒的ではないか!



 む、そこかぁ!



 がし



 びゅんっ



 ぶしゃぁっ



 どちゃっ



「やべぇ……なんだよ……なんなんだよ、これ……」



 うーん、手応え無いな……こいつらそんなに弱いのかね?数の暴力であの集落を落としたのか?でも、この鎧の持ち主がそんな簡単にやられるとは……



「おいおい、ちょっとばかし気が抜けすぎじゃないか?」



 ガイィンッ



 うぉ!?



 いったぁ……くはないけど、なんとなく痛いじゃないか!この野郎!



 ガッ



 ギャオッ



「んなっ!?」



 ゴシャァ



 うっわぁ……やりすぎ……だよなぁ……首完全に飛んじゃったよ……うーん、蹴りは危険だな……もうちょい手を抜こう。オーバーキルすぎる。



 しかし、結構被弾してるな……痛くないから危機感が一切わかない。んー、あ、そういえば耐久値!もしかして減ってるんじゃ……



 《DURABLE VALUE》537/700



 ああ、やっぱり減ってる!もう10近くも減ってるじゃないか!



 く、こっからは攻撃を受けない、受けてもダメージは最小限に留めないとだな……



「がら空きだぜ!」



 む、しまった!ステータスに集中しすぎた!



 ……いや、待て……改めて見ると……全然ここからカウンター決めれそうじゃね?



 ほんの5、6センチくらいの距離に突き出された剣。



 実際ならものすごい速さで迫ってくるそれが、ひどくゆっくり見える。



 これが走馬灯とか、達人の見てる景色、とかなのかね?



 なんて考えてるうちにあと2、3センチで突き立てられるであろう剣。



 そんなのをじっと見つめ



 ビュゴォッ



「んぐぉ!?」



 触れる本当に直前に拳を振るい、あろう事か剣が届くよりも早く拳を叩き込めてしまった。



 うーん、やっぱり速い……俺、実は最強とか?



「てめぇ……よくもヤリやがったな……ただじゃ済まさねぇぞ?」



 む、なんだ?



 あ、なんか、他より強そうというか、偉そうというか、とにかくほかの連中とはなんか違うやつが出てきた。



 なんか言ってるな……それにあれは……細剣ってやつだっけ?突き刺されたらめっちゃ痛そうなの構えてるな。



 今更気づいたけど、結構いた盗賊連中、ほとんど倒れてるか死んでるな……考え事しながらだったから全然気づかなかった。



 とと、とりあえず目の前のヤツらに集中っと



「死ねやぁ!」



 うぉ!?いきなりかよ!しかも今までとは比べ物にならないくらい速い!



 しかも何か投げたぞ?紙……?



 ブォッ



 うわ、なんだ!?火!?ってあっづぅうううう!?



 いやいや、熱い!熱いって!何でだ!?剣は痛みすらなかったぞ!?



 い、いや、これはいわゆる幻肢痛って奴か?落ち着いてみれば痛くも痒くもないな……なーんだ、驚いて損した。



 まあいいや、とにかくあいつを倒そう。欲を言えばさっきの紙みたいなの欲しいし。



「焼けて刻まれて死ね!」



 いや、全然効かないし、そもそも魂だけだし。



 うーん、確かに他の奴より速い。でもしっかり見えてるんだなー。えいっと



 がしっ



「あ?」



 ぽいっ



「なっ、は?」



 おいおい、隙だらけだぜ?



 ヒュオォッ



 ゴシャッ!



「ごぁっ!?ぐぉおお!」



 お、綺麗に入ったと思ったんだけどな。一瞬下がってダメージ減らしたなこいつ。



 それに短剣なんか構えてる。相当な手練なんだろうな。



 まあ見えてるんだけど。



 がしっ



「ぐ、ぎ!?ぎああああ!!」



 うわ、ちょっと力込めたつもりが、もうミシミシいってる。やっぱりすっごく強くなってるな俺。



 メキリ、ぶちぶち



「あああああああ!」



 あ、やべ!



 ひょいっ



 ぐしゃっ



 ふぅ、まあ、あの実力なら死なないでしょ。



 そうだ、今だけ人倒したんだし、レベルとか上がってたりして……はぁあああああああ!?



 ----------------------------

 【PARAMETER】


 《NAME》遊真 夕鶴人 《SEX》♂ 《AGE》21  《RACE》特殊霊魂 《SUBJECT》全身鎧(金属)


 《DURABLE VALUE》476/700 《MANA POINT》461/500+50 《STAMINA POINT》無 《STATUS》霊魂 憑依中


 《DEFENSIVU》480《MENTAL》1000《PMP》100《SLP》0


 【SKILL LIST】


 ・《魔装・闇》LV1[スロット・2]・《魔力強化》LV1・《魔力操作》LV1・《魔力回復強化》LV1・《血肉化》LV1・《生命力回復強化》LV1・《危機察知》LV1・《隠蔽》LV1・《体術》LV1・《格闘技》LV1・《跳躍》LV1・《投擲》LV1・《日常魔法》LV1


 【SPECIAL SKILL】


 ・《異世界言語》LV5・《異世界記述》LV5・《異世界常識》LV5・《状態確認》


 【UNIQUE SKILL】


 《特殊憑依》LV1《憑依解除》LV1


 【BLESSING】


 【転生神の加護】【曖昧な歓迎】


 【TITLE】


 【特典を受け取りし者】【肉体を捨てた者】【神の時間を奪った者】

 ----------------------------



 いやいや!耐久値ごっそり減りすぎだろ!魔法か!魔法が原因か!?てかMPもかなり減ってる!あれか、魂だけだから魔法が効きやすいのか!?あ、魔法防御力、この鎧ないのか!だから直に魂にダメージが……これ下手すると死ぬ!




 ええい、《魔装》発動!MPはさっきの十倍発動で90で……《魔霧・酷霧》2重発動!



 ブワ……



 おぉ?なんか、発動範囲広い?



 ----------------------------

 《魔装・闇 》【魔霧・酷霧】


【創造項目】


 ・能力:盲目 恐怖

 ・形状:全身から立ち上るオーラ状の霧

 ・発動範囲:体表から80cm

 ・顕現時間:900秒

 ・評価点:2

 ※二重発動中

 《DEXIFENNSIBU》33↑《MAGIC DEXIFENNSIBU》66↑《COST MP》200


 ----------------------------



 ほほう、つまり2重発動で色々効果なんかに変化が起きてるのか。まあ、防御力が上がってるのならいい、気休め程度の数値でも多いに越した事はない!



「炎は効かねぇか……だったらこりゃどうだよ!喰らえ水牢アクアジェイル!」



 おぉぅ!?なんか水の球に閉じ込められた!



 ……え、これだけ?



 う、うーん……ダメージすら受けてないんだが……



 あ、うん、普通に動けるわ。あ、汚れが落ちてる、ラッキー!



「はぁ!?くそ!魔法が効かねぇのか!?」



 うーん、この魔法だけだと思う。あ、でも、普通の人なら効くのか。窒息的な意味で。俺呼吸しないから関係ないけど。



 んー、なんかこう、俺もかっこいい技使いたくなってくるな……そうだ!オーラを残した高速移動とかそれっぽくない?



 思い立ったら即実行……とりゃっ!



 ブオォ……



「は――――――ぐぶぅ!?」



 どしゅぅっ!



 よおっし!綺麗に肘入った!お、ゆっくり霧が集まってくるね。これ、視覚的にも威圧感あったり、不意の動きとかのフェイントに使えていいな。さすが俺!



 んー、とりあえず死んではなさそうだな。よし。後はこいつだけ、かな?



「……マジかよ、うちの団が壊滅だ。信じらんねぇ。たった1人にこのザマかよ……てめぇ、マジで何もんだよ。」



 やっぱりこいつがリーダーか。



「マジで喋んねぇなこいつ……気味が悪ぃぜ、ったくよ。あぁーあ、こりゃまた手下探しに奔走しなきゃじゃねーか。」



 いやいや、喋ってるのよ?ただ発声器官が存在しないから声を届けられないだけで。



 しかし、この状況で逃げられると思ってるのかね?それとも、さっこの二人よりも強いのかね?まあ、魔法使いの方はさっぱりだったけど。



「名前くらい聞かせろや。あぁ、俺はハーゼンってもんだ。見たところ騎士って風情でもなさそうだ。冒険者かなんかか?だったら俺の名前くらい知ってるだろう?」



 知らん。



「……ちっ、ノリ悪ぃなぁ!」



 知らんもんは知らん。俺ここ来てまだ四時間くらいだよ。生後……死後?四時間だよ!



 っと、これ当たったら耐久値一気に減るよな。大剣だし。



 っていうか速いな……いつ抜いたんだよ。見えてたけどさ……



 うーん、このタイミングなら避けれないだろ。



 ギィィンッ



 っとちょっと掠ったか!やっぱ早いぞこいつ!



「らぁああああああ!――――――はっ?ぐおぇあ?」



 どさりっ



 お、倒れた。結構硬い感触だったけど、やっぱそれだけ強かったんかね?



 フー、カウンターは成功したけど……あー、やっぱり表面少し削れてるよ……ったく……!?




「死ね!重雷撃サンダーブレイク!」



 ピカッ



 チュドオオオオ!



 っぶねー!!



 な、なんだ今の!ぎりぎり避けれたからいいものを……なんつう速さだよ……



「おいおい嘘だろ?あの距離の、しかも雷だぜ?当たってなきゃおかしいぜ?」



 雷属性か……かっこいいなおい。ってかよく避けれたな俺……《危機察知》のお陰か?



 んー、流石にあれ食らうわけにはいかんし……さっきと同じでいいか。いや、少し強めで……



 バゴォン!



 グシャアァン!



 うお……見事な縦回転……



 ……え、もしかしてやり過ぎちゃった?

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