第12話 とりあえずの緊急回避
白「「起きてー蓮朝だよー」」
蓮「はっはっはっ!バッあれ?なんだ夢か‥」
何か怖い夢を見ていた気がするが白の声で目が覚め起きた後、夢のことは全く思い出せなかった。
白「「どうしたのどうせまた変な夢見てたんでしょそろそろ起きないと学校遅れるよ?」」
蓮「わかったわかった……起きるから」
――ドドド――バーンっ
結花「お兄ちゃんー起きて!!て!起きてる珍しい!!」
白とそんなやりとりをしていると今日も元気な妹が起こしにやってきた。いつもと違い起きてることに驚いている様子。
蓮「いま起きたんだよおはよう結花……」
結花「はーい今日もお弁当作るからね昨日はパセリ美味しく食べてくれてたってツッキーから連絡きてたよっ」
よかったよかったと妹は続けるように言うが俺は昨日の昼のことを思い出し夢のことなど忘れ体がブルリと震える。
蓮「もうお弁当はいいかな?売店で食べるからさ」
勇気を持って妹に遠回しにお弁当はいらないことを伝える。昨日は何も夕飯残してないし
結花「うん?何か言った?」
すると口は笑っているが目が笑っていない妹が期間限定発売されていた雪女だって恋がしたいの雪見ちゃん抱き枕の頭を鷲掴みにする。
蓮「それ……限定の雪見ちゃん抱き枕……」
(ドス‥ドス‥ドス)
結花「美味しいんだよね?」
雪見ちゃん抱き枕にボディブローを俺に見せるかのように何発か叩き込み美味しいか聞いてくる。怖いきっと雪見ちゃんが1番怖いだろうけど‥言わなきゃいつか俺は死ぬ‥‥そんな恐怖に駆られながらも(ドス‥ドス‥ドス)と雪見ちゃんを殴っている妹に伝える。
蓮「兄として言わなきゃいけないことがあるんだ結花落ち着いて聞いてくれ、そして雪見ちゃんを殴らないで……」
結花「なに?お兄ちゃん?」
とりあえず雪見ちゃんは頭はアイアンクローされているがボディブローは止めてくれ、話を聞く姿勢になった妹に思いを伝える。
蓮「あれは人が食べるものじゃないんだ虹色のお茶も、プロテイン付き卵もパセリも……」
パセリのところは蚊が飛ぶような小さい声で伝えた。
結花「えー!まだ残ってるんだよ材料、卵はいいとしてお茶どうするの?」
蓮「そっちが問題なんだけど、兄として妹の今後彼氏になる人が心配だよ……」
将来妹が彼氏を作り、あの手料理を振る舞うと思うと、将来の彼氏さんの身を案じつつ妹に問うてみる。
結花「大丈夫!彼氏作る予定ないし!今は友達と楽しくやってるからっそれに……‥
当分はお兄ちゃんのお世話するんだ!またいつ倒れるか分からないから!」
蓮「いつまでもとは行かないだろうに」
素直に気持ちは嬉しいが病み上がりとはいえもう1ヶ月以上は経っているが妹はまだ看病するつもりでいる様子だった。ふと白に相談してみようと案はあるか頭の中で会話し聞いてみる。
白「「案うーん案ねーそうだ!彼女さん作って料理作って貰えばいいんだよ」」
蓮「「恋愛脳かよ?どうやって作るんだよそんなの」」
白「「そこは任せてよっ」」
蓮「「また洗脳もどき使うとか?」」
白「「あれは奥の手段だよっどうしてもて言うなら使うけど別に洗脳じゃないから確実てわけじゃないないし、見せるだけとかならいけるんだけど……蓮容姿はまぁ合格点だし……力余り使いたくないの」」
白も生きるために夢(記憶を)食べている。無駄に力を使うべきではないし、何より相手の感じ方次第で万能ではないらしい。諦めつつしょうがないと白の案に乗る。
蓮「「そうだなそれで行こう」」
蓮「結花よ……妹様よ」
結花「なに?お兄ちゃん気持ち悪いよ改まって」
蓮「俺高校では彼女作ってお弁当作ってもらおうと思ってるからもう作らなくて大丈夫だ」
妹に高校ではリア充する宣言をする。まだいない彼女に命運をかける。どう出る妹よ!
結花「ぷぷぷっキモオタのお兄ちゃんに彼女できると思ってるの?そんなの無理だよ?」
俺の明暗いや名案は鼻で笑われた。
結花「でもどうしてもて言うなら1ヶ月ううんっ1週間でどう?自信あるなら作れるよね?彼女さん作るだけでいいよお弁当いきなりじゃね……」
最初1ヶ月だったのに、1週間ていう無理難題を出してきた。絶対に彼女作らせる気ないだろうそれ、世界中で寝ずにナンパするか札束叩くしかない、一高校生にはキツすぎる。
蓮「あぁ……あの結花さん?女子からお弁当作ってもらうてだけじゃダメ?」
弱腰になり聞いてみる、まだ隣の席の姪徒さんしかろくに話してないけど、彼女に土下座すれば面白いて言ってくれて作ってくれるかもしれない。
少し落ち着き、うんひかれるだけかもと結論を出すが喋ったあとで引くにひけない。
妹は考えるそぶりになり雪美ちゃんも手から無意識に離しボトッと音がすると共に雪見ちゃんを見つめ悲しそうな顔をして口を開く。
結花「……1ヶ月以上継続してならいいよ?でもコンビニのお弁当とかじゃダメだからね?」
蓮「それでお願いするだからとりあえずな?」
お金払ってお弁当箱買って詰めてもらうていうてもあったのか!と思うが否定されてしかも1ヶ月以上の継続‥‥‥1週間で見つけてもその後もハードルが高いが彼女作るよりは低いのか!?わからんでもこれしか俺に残された道はない。道があるだけできっと救いがある。
結花「まぁそれでいいよ……でもね!お兄ちゃん別に無理やり彼女作らなくてもいいからね?友達いっぱい作って楽しく学校通ってね?」
蓮「あ、ありがとう結花……」
床に落ちた雪見ちゃんを悲しく見つめてた理由に最後の妹の言葉で気づく、学校のことは黙秘権を行使して喋ってないが、きっと二次元キモオタのことを家族として妹として憂いてくれてるのはわかった。
朝から妹の優しさに涙が出るかと思ったがとりあえず、虹色のお茶とゆで卵プロテイン付きパセリを添えては回避した俺だった。
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