第四話「希望の光」
「ミラ様、初めまして。
私はルルです。彼はアーロンと言います。
私たちは婚約したけど、なかな新しい道までたどり着けなくて…」
「そこで、急ですみませんが、ミラ様に少しお願いしたい事があります」
「私と彼の未来を視てくれないでしょうか?」
「分かった」
今回占いして欲しいお客様は一組だけだ。
今回のお客様は、婚約してるカップルのルル様とアーロン様。
つい最近、二人は婚約したけど、なかなか結婚までたどり着けないカップルだ。
どこか不安そうな眼差しがチクチクする。
「ミラ様、お願いします」
まるで、私とコウの状況みたい。
でも、私は花びらの占い師でもあるから、彼女たちの未来を視るのが役目だよね。
「じゃあ、二人の未来を花びらで占いするわ」
「よろしくお願いします」
ミラの大きなピンク色の花が魔法によって咲きながら、キラキラとした小さな光の数々が二人の周りに漂っている。
ピンク色の真珠を巻いて占いする事がとても魅力的だ。
呪文を呟きながら、花びらの占いを始める。
小さなピンク色の花びらの数々が一気に彼女たちの体にばら撒く。
そして、その小さなピンク色の花びらの数々がだんだん白くなっていく。
「ミラ様!これは?」
「もうこれで花びらの占いの結果が分かりましたよ」
「どうでしたか?教えてくれませんか?」
「この先は、二人にとって波瀾万丈でしょう。でも、二人の未来はまだ明るいはずです。
二人が出会って、恋をして、婚約できて、結婚まで決めたのですから。
でも、最終的に決め手は二人にあります。
その先が、どんなに暗くて、険しい道でも、二人で一緒に助け合いながら、希望の光を見つけられるはずです。どうぞお幸せに。
ルル様、アーロン様、ご結婚おめでとうございます」
「ミラ様!本当にありがとうございます!ありがとうございます!」
嬉し涙を流すカップルが抱き合う。
だけど、ミラにとってすごく辛かった。
私たちは、もう幸せになれないかもしれないから。
今、幸せな雰囲気が漂ってるのに、ミラの心の中では、なかなか嬉しくなれないけど、二人に優しく笑顔を向けた。
「希望の光ね…」
「ミラ様、大丈夫ですか?」
「ミラ様、あまり無理をしないでくださいね」
「平気よ。二人に心配させてごめんね」
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