第55話
揺れる馬車の中は食料な何やら様々な荷物を積んでいる、その中に一緒に積んだ布団がありその上に寝転がっていた俺は目を覚ました。
既に空は青空である、何時間か寝ていたのだろう、頭がすっきりしていた。
ミロットのやつが起きていないかと思い探してみる、するとアイツは馬車の前方の方に座っていた。
どうやらミロットは先に起きて見張りをしていたらしい、別にゴーレムがいるから安心だと思うけどな、白いバイラスゴーレムとチビクロが護衛でいるのだ。
そしていつの間にやらプライムのやつはランプの中に引っ込みそこら辺に置かれていた、正直スライムが寝る必要があるのか俺にはわからないが、まっ当人が寝たいというのなら寝かせればいい。俺も寝たい時は遠慮なく寝たいからな。
俺もノソノソと移動開始する、身の安全はゴーレムたちがいるので大丈夫だと思うのだがミロットのやつはこの旅で変にやる気を出してるんだよな。
正直コイツに関しては好奇心だけの為についてきたのかどうか少しわからない部分がある。口にこそしないが絶対について行く気迫があるのだ、何かプライムが知っている知識について気になる事でもあるのか?
いつか当人に聞いてみようかとも思っている。
さてっそれはそれとしてそろそろ本格的に移動を開始するか。
「ミロット、そろそろ馬車から降りろ少し面白い物を見せてやる」
俺の言葉にミロットのやつが頭上に?を浮かべる、 説明するよりは直接見せた方が早いだろう。
というわけでゴーレムクリエイトだ、俺は新たに2体のゴーレムをクリエイトした。
両方ともかなり大きめのゴーレムだ片方は スーパーとかにある買い物カゴに近い、手足もないが取っ手はある箱型の大型ゴーレムだ。
俺たちが乗っていた馬車が問題なく中に入れる大きさのやつだである、そしてもう1体のゴーレムは 大型のコンドルゴーレムだ。
準備完了、ミロットにも分かりやすく説明してやるか。
「これからこのカゴゴーレムの中に馬車と一緒に入ってコンドルゴーレムに空を飛んで運んでもらおうと思います」
「ラディア……お前は本当に馬鹿な事をわりと高頻度で言うが、もう少し自重をする気はないのか?」
いきなり失礼なことを言ってきやがったなこの褐色おっぱいが。
「うるせー馬車で地上を移動すると砂漠まで何ヶ月もかかるって言ったのはお前じゃないか。空を飛んで移動すれば高低差を無視して一気に移動出来るんだよ、砂漠までマジで数日もかからない筈だぜ?」
「そっそこまで違うのか? しかし、流石にこの大きさのロックコンドルのゴーレムは目立つと思うんだが……」
「そこも考えがあんだよ、いいからさっさと乗れ」
俺たちが買い物カゴゴーレムに入る、取っ手をコンドルゴーレムが掴んでんで空を飛んだ。
そうすれば俺たちは空の人となる、以前あの湖の底の神殿に行った時の壺ゴーレムとコンドルゴーレムのコンビネーションをヒントに思いついたのだ。
「本当に落ちたりしないんだろうな、所詮は土や石で出来たゴーレムなんだろう?」
「そのゴーレムに何度助けられたと思ってんだこのスットコドッコイ! もう少し俺のスキル製のゴーレムさんに感謝をしろよな!」
俺な閃いた移動方法文句があるのか?
「しかし、やはり目立ちすぎるぞこれは、魔法で攻撃とかされないか?」
「高度を上げて魔法が絶対に届かなき高さまで行けば良いんだよ、後は……ゴーレムクリエイト!」
俺は空の雲を素材にゴーレムをクリエイトした、何となくそんな真似も出来る様な気がしたのでやった……そしたら出来た!
「この雲ゴーレムでコンドルゴーレムを隠す、そして雲ゴーレムと一緒に空を移動すれば問題ないだろう?」
「やはりラディアは馬鹿じゃないのか?」
「断じて馬鹿じゃないお前あんまり図に乗るなよ? 多分だが俺はお前よりも賢いからな!」
「ハァアッ!?」
というわけで出発である。
ミロットのやつがごちゃごちゃとうるさいが仕方ないな、全て無視である。
コンドルゴーレムと雲ゴーレムは共にぐんぐんと空の高く上昇していく、ここまでくれば快適な空の旅ができるだろう。
我ながらナイスアイディアである、異論な認めません。
「ふわぁあよく寝……うぁあっ!? なっなにが起こったんだい!?」
「山があんなに低く、一体どれだけ大地から離れるつもりだラディア!?」
「よ~~~しっ一気に砂漠まで行くぞ、出発だあああああああっ!」
空を飛翔する巨大なゴーレム、そのゴーレムが足で掴んでるカゴの中にてそのカゴをよじ登った1人のチビエルフがいた。
当然俺だ。
俺はこれから向かう先にある新たな冒険の地を見据えているのだ。
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第一部、完です。
チビエルフな俺はゴーレムを引き連れ異世界を西へ東へ突き進む! どらいあい @driai
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