第39話
「……やっぱいねえか」
洞窟の中にゴーレム軍団が踏み込んだが、そこはもぬけのからだった。
連中の談合があったのは夜、俺は翌朝に行動を開始したわけだがやはり時間を空けすぎたか。
「まあ仕方ない、お腹いっぱい食えば眠たくなるのは自然の道理……あの時眠った俺は何も悪くはないい」
連中がいないのなら こんな洞窟には用はないな、ならばどうしようかと思うが、あのとんがり帽子のマントにつけた虫ゴーレムはまだ健在だ。
今から視界を共有すればすぐにでも居場所がわかるだろう。
俺は早速その虫ゴーレムと視界を共有した、すると何やら鼻歌が聞こえた。
「フ~ンフフ~~ン……」
視界、真っ黒である。どうやらあのとんがり帽子はマントを外してどこかに置いてるらしいな。
仕方ないのでマントから離れ脱出するように虫ゴーレムに指示する。
モゾモゾと虫ゴーレムが移動する中聞こえる音があった、それは水の音、多分だがシャワーだな。
そしてやつは鼻歌を歌っている、マントも脱いでいる状況を考えれば何をしてるかは馬鹿でも想像がつくだろう。
そうっヤツは今、絶対にシャワーを浴びていると思われる!
俺の灰色の脳細胞が覚醒した、そういえばあのとんがり帽子、結構エロい身体していたなと。
俺のやる気スイッチにがオンになる。虫ゴーレムに全力では脱出する様に指示を送る。
いけっ虫ゴーレム! お前の進む先にユートピアがある! いけっいけぇえーーーーっ!
お前をやればできる子だ、物事を立てず、それでいて迅速に脱出するんだ。
俺の鼻息は荒くなる、あのとんがり帽子ら足はすらっとしていて出るとこは出ているグラビアスタイルというやつだった。
まあ今ではチビエルフ、ぶっちゃけ幼女になってしまった俺だか心は今でもあの日の少年のまま。
覗きの一つくらいしてみたいお年頃のままなのさ……元いた国では犯罪だからやらんけど。
ここは異世界なのでそこら辺は知らん、いちいち調べたりなんかしないもんね。
俺は意を決してマントから虫ゴーレムが脱出した!
そしてそこには……。
「うげっ! 最悪……死ねこの虫野郎がー!」
バチィーーンッ!
……………あまりにも悲しいことだ。
マントを脱出した瞬間、とんがり帽子の全裸を一瞬ちらっと見えたの気がしただけでその後、速攻で潰された。
決まり手はやつの張り手である、どうやらとんがり帽子は虫を素手でいけるタイプの女子らしい。
畜生、ほとんど覗けなかった。
いや……まあそれはどうでもいい、悲しいがそれは本来の目的じゃないからな。
問題は連中の行動を把握する手段を失われてしまったことだ、どうしよう。
「………まあっ仕方ないか」
元から向こうの行動が読めないからこそのゴーレムによるリザードマン殲滅作戦だ俺のやることは変わらない。
俺の心の中に生まれてしまった悲しみの気持ちを力に変えて、ゴーレムたちに心の中で命じる。
この荒野にいるリザードマンたちを徹底的にサーチアンドデストロイだ!
傍から見れば これは八つ当たりとも言われるだろう。しかし俺は気にしない。
すると俺の命令を従いリザードマンゴーレムたちが率先して動き出した。
そういやこのリザードマンゴーレムは元になった リザードマンがここの荒野のリザードマンだったな…… それなら冒険者たちに見つかっていない例の集落とやらの場所を知っていても何ら不思議じゃない。
「それなら後はゴーレムたちに任せて問題ないな」
俺は視界の共有するヤツをコンドルゴーレムに絞って、ゴーレムたちの戦いを観察することにした。
冒険者たちは周りにいないみたいだし多少派手ドンパチやっても問題ないだろう、そんなことを考えながらゴーレムたちが移動すること時間にして1時間ちょっとくらいだろうか。
俺がタライゴーレムとサゴンゴーレム をクリエイトしてタライゴーレムの中に水を入れてもらい、足を冷やしながらのんびりしていた時のことである。
コンドルゴーレムの視界を通じて俺のゴーレム軍団が集落のリザードマンたちの戦闘が始まった。
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