第38話
そして荒野に出た俺だが、当然採取依頼なんて言うのは全てゴーレムに丸投げするつもり満々だ。
上空からコンドルゴーレムも使い冒険者やモンスターたちが近くにいない場所に移動する。
そこでゴーレムたちを操り怪しいリザードマンたちの居場所を人海戦術で捜索するつもりだ、ちなみにあの怪しい2人組と邪悪なリザードマンメイジが 談合していた洞窟についてはすでに場所が割れていたりする。
あのとんがり帽子のマントに俺のゴーレムもつけていたからな探そうと思えばすぐに見つかった。
俺は自分の近くと同様にゴーレムの近くにもゴーレムをクリエイトすることができる事をこの頃のクリエイト練習で発見したのだ。
あの連中が談合をする間にその洞窟の場所を知る 小型のテントウムシっぽい虫ゴーレムをクリエイトし、すでに俺のもとに戻らせている。
そのゴーレムに道案内をさせれば洞窟にたどり着くって寸法だ……俺は行かないけどな。
行くのは俺が用意したゴーレム軍団である。
「ゴーレムクリエイト!」
俺の回りにリザードマンゴーレム、サゴンゴーレム、バイラスゴーレム、スネークゴーレムを全部で数十体程クリエイトする、大きさは人間の大人サイズである。
護衛は白いバイラスゴーレムとチビクロがいるので問題ないだろう、クリエイトしたゴーレムは全て談合洞窟へと向かわせる手勢である。
「お前ら! ヤツらを見つけたらボッコボコにしてやれよ!」
無言ながらゴーレムたちは列を成して移動を開始した、俺はその背を見送る。
身も蓋もない話だが頭を潰せば組織はどうにかなるもんである。
何故なら人間の会社と違い、代わりなんていくらでもいるという組織ではないはずだからなモンスターの組織ってのは。
単純にモンスターは強いやつが上に行くはず、そして強いモンスターはそうそう現れない……はず。
ていうのが本音だけど、ともかく俺は安全圏からゴーレムたちを操り、可能であればあの邪悪なリザードマンメイジも怪しい2人組もここから倒すなり追っ払うなりするつもりだ。
ついでにリザードマン たちの集落にでも襲撃をかけてリザードマンたちの戦力を削ぐ。
この2つの作戦を進行すればおのずとフレッゾの街の安全を確保されるだろう。
もちろん俺のゴーレムで手も足も出ないような奴らが出てきたらその時は速攻でフレッゾの街を脱出である。
俺に出来ることはすでにした。後はお前たちで頑張れっとそんな感じでおさらばするとしよう。命を大事にってヤツだ。
まっこの俺様のゴーレムが負けるかどうとは思えないけどな、何しろ出そうと思えばあのバイラスよりデカいゴーレムも出せるわけだからな。
本当にやばそうな相手だったらもうゴーレムフェスティバルだよ。数の暴力と巨体の暴力で全てを粉砕してやるんだぜ。
この荒野の地形が変わることになるかもしれないが全力で戦うというのもありかもしれない。
ただその場合はフレッゾの街にはいられなくなるだろう、異世界物のラノベってだいたいそんな感じじゃん、主人公がチートに任せて暴れたら大抵その街にいられなくなるじゃん。
或いは異様なまでの勢いで英雄扱いされるかだ、俺は人に祭り上げられるとか言うのは苦手だ、そういう人種じゃないんだよねってやつ。
俺は…それなりに人から褒められてそれなりに稼ぎがあってそれなりに良い生活が送れればそれでいいタイプの人間だ。
いやっ今はエルフだけどさ、その心は前世から禄に満たされなかった人生を生きている悲しき魂なのだよ。だから満たせ、俺を!
俺を甘やかせ異世界。俺を全てをそれなり持っている勝ち組に成り上がらせろ異世界!
全てはお前に掛かっているんだぞ異世界!
俺は異世界そのものにあらゆる責任を丸投げした、こう言うマインドで生きることが異世界で気楽に生きる処世術なのである。
「………おっ!」
お早速送り出したゴーレムたちが例の談合していた洞窟にたどり着いたようである。
中に奴らがいれば速攻でボスバトルだな、どうなることやら……。
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