第4話 こうなったらぶっ壊しちゃえ!
和哉は夢を見た。
そこには、明らかに人間じゃない。アメーバがいた。
しかし和哉は確信していた。
それが「ナツキの正体」だと。
和哉は不意に「切ない気持ち」ってやつに襲われた。
涙腺に「熱いもの」ってやつが溢れていくのを感じた。
和哉は感極まってナツキを抱きしめた。
抱きしめても抱きしめてもすり抜けていく、不定形のナツキ。
和哉は涙声で言った。
「ナツキ、この世界から一緒に逃げ出そう。
間違っているのはこの世界だ。
電車を乗り継いで、世界の網が届かない場所へ行こう。一緒に逃げよう。」
どんな理屈で電車を乗り継いだらそんな場所へたどり着くというのか?
それはともかく和哉は涙枯れるまで泣いた。
涙とナツキの体が一体になってぐちゃぐちゃになるくらいに泣いた。
泣き疲れ、ナツキに包まれて、さらに深い眠りについた。
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