第4話 運命の歯車
京香が探偵事務所をやってもいいといった結果、純平の運命の歯車が回ったのであった。もしも京香が反対して純平が諦めていたのなら、これからの運命は変わっていたであろう。それぐらい京香の判断が重要であったのであるが、京香は純平の事を軽く見ていたのであった。純平の可能性を信じていたら、運命の歯車はまた変わっていたかもしれなかった。
「純平、貴方本気なの?。探偵事務所を仮に副業としてオープンさせるとしても、それでやっていけると思っている訳なのかしら」
「まあ待って京香、もしかするとワンちゃんあるかもしれないじゃない。純平の可能性を信じてあげましょうよ。だからね……」
その不良のアウトローっぽい風貌の女性の名は、西野真子というらしい。どうやら京香の親友だそうだ。高校の時の同級生だという話を聞くと、純平は彼女に対して、親近感を持つのである。
「京香ちゃん、彼氏の話を聞いてあげるのも悪くはないと思うよ。別れる気で言うのなら、それもアリだとは思うけれどさ」
「そうそう京香さん、本当に西野さんの言い分も聞いてくださいよ。自分も一生のお願いで言いますから」
西野真子の応援と、純平の懇願の結果、京香から本当にOKのサインをもらうのであった。
「わかった。それなら私も純平を許してあげる。ただし条件があるわ。これだけは守って頂戴。それを破るなら、私は純平と別れるから。その覚悟でやって下さい。例え副業としても」
その条件とは複数あるわけではなかったが、初心者かつ未経験の横山純平には厳しい内容である。それは『名探偵になる事』であった。直球の内容であったが、他に選択肢はないとの回答で迫られる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます