河沿いの詩人の墓の黒あげは

此岸のまま飛び上がるとき


救いとは単に「信じている状態」である

よって救いは絶対の他力であって称名は行為の証拠である


浮遊と落下の前後には永久の重力

永い永い耳鳴りに耐えられない

耳鳴りは幻聴であるから


この行為自体が意味を失う場合に

つまりこれは耳鳴りであるから

悲しさや寂しさを知ることがある


耳鳴りを打ち破った悲しみは、そういった慈しみは

ひどく他力的であろうから

単に彼の無表情の一部に融け込むだけです

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る