第9話 家庭教師

今日は少し雲があり、湿度が程よいお肌に優しい日でした。


さっそく、家庭教師候補の先生が訪ねてきてくれました。

さわやかイケメンですね・・・。

チラッと見ただけで丁寧にお断りを決定しました。

こういう殿方は無理なのです!


「お父様あの方はお断りおねがいします」私


「どうしてだ!イケメンだし優秀と噂なのだぞ!

どこでも人気だとか!!」父


「あの綺麗な顔立ちの男性は嫌いなのです。

どうしても、あの事が思い出してしまって・・・」私


「そうか!・・・すまんな。しかし父さんは大丈夫か?」父


「お父様はタイプが違います。お父様は大好きですわ!」私


「ぬフフフ・・・。そうかそうか。ではまた探してみよう!」父


こうして少し父様をおだてて、

イケメン家庭教師さんにはお断りのお願いをしてもらった!

あんな感じの男性に侵され、騙された私にとっては、

鬼門の輩ですよ!!


ほら!さっそく、お父様と口論しているよ!

普通、辺境伯に口答えなど出来ないだろう!どんな輩だよ!

いい度胸だ!

って、実はお父様ってなめられてます?

後で聞いた話、

案の定、あの男はどこかの伯爵家の三男だそうで、

親の身分は一緒になのだけれど、

私のような子供で、

しかも女に断られたというのが、

そうとう気に入らなかったのだろう。

さわやかイケメンの俺を断るなんて~!

とでも思っていそうだ。

まあ、意味のない抗議なのだけれどね!


代わりに来たのはお爺さん先生でした!

髪の毛はなく、ツルピカで、白いお髭を生やした仙人のような方でした。

安心感・・・。


「フォッフォ!初めまして。お嬢様。

グレンナード・ワイズナーと申す!

宜しくの~」

っていう、典型的なスタイル。


「ポーラ・シュリンガーと申します。

よろしくお願いいたします」私

これからどういった授業をしていくのかしら?楽しみ・・・。


「魔法を授かったと言う事じゃがどんな魔法かの?」先生


「はい。水魔法です」私


「そうか!では、水を少ーしずつ出してみてくれんかの?」先生


「はい。」私

チロチロチロ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

いつまで・・・。

結局終始出し続けさせられ、

授業の時間いっぱい水を少~しずつ出し続けて終わった!


「フムフム・・・。ポーラ君は魔力の操作が抜群に上手じゃな!!

魔法の訓練はもういいじゃろ!

必要ない!

明日からは護身術中心に鍛えていくからの!じゃあの~」先生


そう言って、帰っていった!

はあ・・・疲れた!

二時間以上も、水の出しっぱなしとか・・・

エコ気質な私には色んな意味で精神に来たわ~!

もったいない・・・的な?

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