第13話

俺は肩を落とし、家に帰った。

唯一の救いは握手会で塩対応の美少女アイドルに優しくされたこと。


俺の大きな失敗は。


藤島くんに大事な連絡先を取られたことだった。


翌日。


学校に行くと、藤島くんはニヤニヤしながら


「あの、電話番号にさ、電話してみたんだ、そしたらさ、俺との

デート、オッケーだって...!」


「あ、まぁ、ぶっちゃけた話をするとさ、おまえの声真似、してみたわけよ。そしたら

向こうはまんまと騙されてよ...!」


「え...」


「不名誉な話だが、俺はおまえの振りをして

電話をかけた。そしたらなんと、ホテルで待ち合わせになったんだ。こりゃもう、色々、イタズラしちまうしかねぇよな...!」



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