第12話
「もーらいっ!」
まるで小学生のように嬉々として。
藤島くんは大事なメモ紙を持って走り去った。
「あ...」
俺は取り返そうと後を追いかけたが、
のろまな俺。
俊足の藤島くんから取り返すことはできなかったんだ。
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