進路と受験➀

――高校入学から約1週間。

中学校の時のようなひっそりコッソリの忍者生活が嘘だったかのように、活き活きと楽しそうに高校に通うナコを見ていると、感慨深いものがあります。


入学式の次の日には、中履きのサンダルが大破するというトラブルもあったようですが……(購入時から劣化不良だったサンダルの底が砕けてバラバラに散らばってしまったらしい)。

念願の部活や選択授業が始まり、ウキウキしているナコはとても可愛いです。

学校までの長い道のりの実況中継的なLINEが届きますが、それも可愛いです。

はい。親バカです。

そんな平穏な高校生活を送り始めたナコの話は一先ず置いといて……。


今回は、『進路と高校受験』の話です。

無事に希望高校に合格したナコですが……ここに来るまでも沢山の選択を迫られてきました。受験生本人が大変なのは勿論ですが、支援している側もなかなかにキツかったですね……(遠い目)。

プレッシャーをかけたらいけないのは分かっているのですが、あまりにも勉強をしている気配がないので、「勉強してる?」と、つい何度も聞いてしまいました。

私自身が親に言われたことのないことを言わないようにしていたのに……。

無事に受験が終わって良かったです。……本当に。

――と、長くなりそうな私の愚痴(?)も置いといて。


ナコのようにSSRなどの支援クラスに通う子供達が遭遇するであろう受験問題は、色々ありますが……1番は進学先問題です!


そもそも高等学校への進学するといっても、高等学校も都道府県の支援する公立や私立に分かれ、更には全日制・定時制・通信といった選択ができますし、その他にも、国立高等専門学校やサポート校(高等学院)、各専門学校と様々な進路を選択できますよね。


他県の受験状況を詳しく把握していませんが……私の住んでいる福島県では、県立高校への進学が多く、滑り止めとして私立を受験することが多いようです。

その背景としては、高校が無償化になったとはいえ、私立の学費は無償化分内では収まらず不足が出ること。一時金や入学金が数十万単位であったり、制服だけでなく学校指定の物を多く購入しなくてはいけない等の金銭事情。県立の方が学校数が多い。制服が可愛い。……等などの様々な事情があるでしょう。

しかし、充実した施設環境や教職員の人事移動が無いなどの特化した部分がとても多く、始めから私立だけを受験する子供も年々増えているそうです。


ナコの中学では中学3年になってからの1年間の内に、進路希望調査を4回ほど実施しました。

その内容は、➀『第一希望』➁『第二希望』➂『滑り止めを受験するか否か・受けるとしたらどこか』の記入です。

親と子供それぞれに➂までの希望を書いて提出し、1学期~3学期の中間・期末考査の前後に、クラス担任との三者面談を実施しました。


……これがなかなかにシビアなんですね。

昔々の受験ならば、『学力が足りなくても奇跡が起こるかも……!』で受けられましたが、受験方法の変わった今は、テストの点数も成績も出席日数ですら全てデータ化されていて(ナコの学校だけ?)合格が見込めない場合は、そもそも試験を受けさせてもらえないんですよ。『ワンチャン』が不可能なんです。


しかもナコの場合、2年生の時の出席日数が足りず……滑り止め受験可能な私立が軒並みナコの学力より上の高校しか残らず、滑り止めが滑り止めにならないという事実を宣告されました。(どう頑張っても受からないので、受ける意味がない)

救いだったのは、ナコが第1希望にしていた県立高が受験可能だったことでしょうか。近いからという理由で書いた第2希望は学力不足のために却下されました(笑)。


※因みに……福島県立高校は、評定平均――通知表でいうところの『1』がなければ受験可能だそうです。

体育などの実技を受けていないナコが『1』を取らないように、先生方はレポート提出するなどで沢山のフォローして下さいました!


結果的に、ナコが独学&リモート授業で受験勉強を頑張り続けてくれたので、希望校を変更することなく受験することができたのですが……進学先が決定するまでの間が、色々と大変だったのですよね。正に、ナコと先生の間の板挟みの日々でした。

進学先が決まってしまえば、突き進むしかないんですけどね。

学力が不安な子供や、スポーツをしたい子供のために『特色選抜』という受験方法もあるのは……また後程。



ちょーっと長くなりそうなので、一度切ります!

次回は続きの『進路と受験➁』です。

見解の相違って、経験を重ねれば重ねるほど難しくなりますよね……。

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