第27話 行事がいっぱい

 次の日は、ほぼ授業じゃなくてテストが返ってきた。

 それから採点ミスがあるかの確認をするのが多くてテストの結果は、赤点回避できた上に勉強を頑張ったから最高点が76点と高い!

 最低点は、50点……。


 まあ、赤点じゃないだけマシと自分に言い聞かせる。


 真帆ちゃん、澪ちゃんそして雫も赤点は、とっていない。


「にしても特に雫ちゃん、高得点ばっかりとってるね!」


「どんな勉強法か知りたい」


 真帆ちゃん、澪ちゃんも飛びついて質問するほどの高得点を取っていたのだ。


「千葉先生が色々と教えてくれてたから取れただけだよ」


 さすが雫だ。勉強熱心なところも好き。

 全部を一生懸命取り組んでるから偉い。


「雫、頑張ったね」


「うん!」


 テストも終わったから部活かー。


 放課後になって部活に行くと体育館は、三年生の最後の試合だから、ほぼ自分達は基礎練習がほとんどだ。

 時々、練習試合をする時に人数合わせで一年生を何回か入れ替わりしたりするので自分も試合に入ることがあるからその時間が一番楽しい。


 このバスケ部にいる三年生チームは、強いから大会とか上り詰めれそう。


 バスケ部に入ってから変わったことと言ったら家でトレーニングをさせられるようになったこと。

 部活入ってない時は、少し運動程度だったのに部活に入った途端、いきなりハードトレーニングになってキツイ。


 バスケの試合は、もうすぐか。

 自分は、部活入るの遅かったから知らないけど結構前から試合に向けて練習してたみたいで試合本番が始まる何週間前の凄いタイミングで自分は入ったと思う。

 元々、バスケの人数がいないので一年生は、全員ベンチメンバー入れる予定なので色んな人達の試合を見て技を盗むようにしたい。


 バスケの大会楽しみ。


 それと同じ時期に体育祭もあるので行事が、びっしりになる。

 自分のクラスは、白チームになった。

 なにやら、応援合戦をするとか言ってたから明日は、その話し合いと何の種目に出るか決めると言う。


 部活も終わって家に帰る。


 お父さんに言われたトレーニングを始めて日が浅いがバスケをした初日は、トレーニングしていない状態で部活をして、日常的に体を動かしてなかったから体が疲れたりしていた。

 でもトレーニングをしている時にバスケをしても疲れが出なくなったのを実感する。


 家に帰ると毎日させられている、お父さんからのトレーニングで凄く疲れるからベットに入るとすぐ寝るような生活になったけどね。



 次の日に体育祭の種目決めの話し合いが行われ、二つは、必ず決めるように言われている。

 一つは、何にしようか悩んでたらいつの間にかリレーをすることになっていた。

 じゃあ、後一つは、借り物競争って気になるな。

 これにしてみよう。


「雫は、何にしたの?」


「えっとね! 障害物競争とパン食い競走」


 パン食い競走か。身長の高さを心配してしまう。

 先生が雫にそれで良いと思うぞ、とだけ言われていたので大丈夫っぽいのかな?


 他の真帆ちゃんと澪ちゃんに聞いた。


「二人三脚と仮装リレー」


「二人三脚とパン食い競走」


 おー! 二人とも二人三脚に出るんだ。

 相性良さそうだから一位になれそう。

 ん? 仮装リレー……?


「真帆ちゃん、仮装リレーするの!? なんで!」


「こういうの小説のネタとして取り入れたいから、あたし自体が参加することで小説が書きやすくなるの!」


 小説のためにしてるんだ。

 まさか、体張ってまでするとは思わなかったな。


「澪ちゃんも雫と同じでパン食い競走なんだね」


「パン食べたい。これから毎日ジャンプの練習するから忙しくなりそう」


 ジャンプの練習は、可愛い。

 はっ、つい表情で出てしまったけど……。

 視線を感じる。雫の方を見ると、ほっぺたをぷっくりとさせて、こちらをじっと見ていた。


 やっぱり怒ってるのかな……。


 でも先生にうるさいから話をするなって注意されてしまったから、雫のところに話しかけれなくなった。

 後で謝るか。


「応援合戦とフォークダンスは、強制参加だ。応援合戦の衣装面倒くさいから男子は、学ラン。女子がチアガールするからチアユニフォームにする」


 はっ? チアガールとか絶対嫌なんだけど……。


「先生、チアガール嫌って人は、男子の学ランにしたらダメですか?」


「凄く嫌な人は、学ランにしてもいい。俺に言ったら学ランを用意するから」


 よしっ。完璧だわ。


「すみません。フォークダンスですけど男子のところに入れてほしい人がいるんでるけどいいです?」


 一人の女子生徒が自分に続いて質問している。


「おう、いいけどそれは誰だ?」


「千葉 怜さんです!」


 えっ……? なになに。凄く急だったな。


「私も怜ちゃんとフォークダンスしたい!」


「それは、私もしたかった!」


 女子が自分をフォークダンスの男側にするために凄い必死だ。

 確かに男と踊るの好きじゃないし女の子と踊れる方がマシかも。


「あー。もういいよ……。怜は、男の方になれ。何言っても言うこと聞かなさそうだから」


「はーい」


 兄貴が面倒くさいって思うぐらいだからクラスの女子は、最強なのかもしれない。

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