第36話 海風先生の魔法授業 10 中級魔法 ~海風可愛い~

というわけで時系列は、朝に戻る


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「はあ~ まぁ海風の願いに乗った俺も悪いか」




「兄さま 本当にごめんなさい


 昨日みたいに長引かせませんからまた教えてください


 本当にお願いします」




「はあ~ 分かった分かった


 とりあえず朝食にしようか。」


海風の必死の懇願で一応許した


さすがに涙目になってまでお願いされると


仕方ない。




「はい ありがとうございます兄さま


 では、海風は朝食の準備をしています。」


海風は、リビングへと小走りで行った。




「さて 俺も準備するか」


俺は、ベットメイキングをして


顔を洗い、リビングへと向かった。




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「ふう~ やっと食べ終えた」


俺は動きたくない


今動いたら確実に口から虹色の液体が地面にばら撒かれるからだ。




だが、


「兄さま 早く来てください


 今日の授業始まりますよ~」




「ちょっと・・・待ってくれ海風」




「早くしてくださいよ 兄さま」




「いや 本当に授業もう少し遅らせてくれ」




「兄さま 怒りますよ」




「いやだから 今動いたら胃の中の物が・・・」




「・・・分かりました


 兄さまにこのような事はしたくありませんが仕方ありませんね」




「いや 待て 本当に」


「はいはい 兄さま 授業受けてくださいね」




そう言って海風は、俺の手を強引につかんできた


俺が、椅子から立ったその瞬間




ウプッ オエ 




俺の口から出た虹色の液体は、


間一髪で海風への直撃は、免れたものの


壁、床、テーブルなどに付着してあたりは、強烈なにおいと


虹色の液体まみれとなった。




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「兄さま 本当に申し訳ありません


 私が、しっかりと兄さまの指示をきいていれば・・・」




「いや 良いよ


 俺もしっかり言えば良かった


 それよりも海風 汚れてないか?」




「ええ 大丈夫です。


 でも兄さまを」




「いや もういいから


 それでもう治ったから 魔法授業始めようか」




「・・・分かりました」








「では、兄さま今から魔法授業を始めます」


「お願いします」




「では、最初に昨日教えなかった二つの中級氷魔法をやります。


 まぁその内一つは、兄さま仕えていますけどね


【中級氷魔法:アイス・ウォール《氷の壁》】」




「【中級氷魔法:アイス・ウォール《氷の壁》】」


この魔法は、俺が海風との模擬戦時に使ったやつだ


地面や壁などから氷の壁を出して敵からの攻撃を守ったり


足場としたりしても使える




「兄さますごいですね


 ちなみに模擬戦ではどうして使えたのですか?」




「ああそれは、海風からの攻撃を防ぐために


 壁のような物を作りたいな~と思ってイメージしたら出来た。」




「・・・そうですか


 やはり兄さまは、すごいです!」




「ああ ありがとう海風」




正直一瞬 この前のようになるかと身構えたが


杞憂に終わりよかった。






「では、兄さま次です!


 あ、この魔法は地面に手を当てて詠唱してください」


【中級氷魔法:アイス・ジギル《氷の魔法陣》】」




「分かりました。


【中級氷魔法:アイス・ジギル《氷の魔法陣》】」


詠唱した瞬間 地面につけた手が少し水色に光って・・・何も起きなかった




「何も・・・起きない?」




「兄さま 危ない!」




「え?」




チュイン




俺が、一歩進んだ瞬間


地面が水色に光って


とたんに体が重たくなった


そして、周りが暗くなった




「兄さま 今助けます。


【神級氷魔法:ディス・アイシクル《氷属性解除》】」




「ふう~ 体が軽くなった?」




「兄さま 大丈夫ですか?


 しんどくありませんか


 お怪我は? 」




「いや 大丈夫 


 それよりあの魔法はなんだ?」




「【アイス・ジギル《氷の魔法陣》】 


 この魔法は、地面設置型のトラップで


 このトラップの上 または、その周辺を歩くと発動します。


 効果は、鈍足 盲目 吐き気 低体温症 などです。」




「そうか 助けてくれてありがとう海風」




「いいえ もとより私がしっかりと伝えていれば」


「いいや 海風は悪くない


 あらためて助けてくれてありがとう海風」


そう言って頭をなでると 海風は、「やめてくださいよ~」と言いながらも


とても喜んでいた 


これ見ると 女神界二番目に強い女神だとは、到底思えなかった。




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