第22話 脱出作戦 開始

アイス・ナイト《氷の騎士》を見送った後、


俺は、海風に聞いた




「海風 アイス・ナイトをなんで一体だけ作成したんだは、


 もっと作ってもいいんじゃないか?」




「いいえ 一体以上は、作成できません


 これは、兄さまの魔法がいけないのではなく、


 単純に制御できないからです。」




「そうか ちなみに二体目を作成する時は、


 どうしたらいいんだ?」




「そうですね。 吸血鬼や魔族とかの【眷属魔法】を


 使えたらできます


 具体的には、まず【眷属魔法】で吸血鬼やゾンビなどを召喚して、


 それに【付与魔法】として、【アイス・ナイト】を作成したらいいです。


 まぁしっかりとした方法は、また教えますね。」




「ああ 分かった


 じゃあ始めるか 海風」




「はい 兄さま」




まず俺たちは、牢屋の入り口の反対側の壁を破壊する作業に取り掛かった




だが、


「とりあえず 魔法使」




「やめてください


 その魔法を使ったら今屋敷で騒ぎを起こしているアイス・ナイトが


 意味なくなります。」




「ああ 確かにこの魔法相当音が出る ごめん海風」




「いえいえ 兄さま ここは私がやりますね」




「分かった 頼む」




「はい 兄さま


【氷魔法:アイス・スキン《氷化》】




ピキン




牢屋の一部の壁が、氷になった。




そして、




「次です


【氷魔法:アイス・トラクション《氷属性破壊魔法》】」




パシュン




氷化した牢屋の壁が一瞬で粒子化して消えた


そして、この二つの魔法は、一切音が出ていない


まぁ 正確に言えば出ているのだが、


そこまで大きくない。




「兄さま これで逃げられますね。」




「・・・ああ そうだな」




「どうしたのですか 兄さま」




「いや すごいなぁ と思って」


俺は、あまりのすごさに感動していた。




「ふふ 兄さまに褒められて私は嬉しいです。


 これからも頑張っていきます。」




「ああ 頼む」




すると海風は、「あっ」と言って




「兄さま このままだと見つかる可能性が高まるので


 私は、霊体化しておきますね。」




「? ああ 分かった」


そんな変わらないと思うけどなぁ




(はい 霊体化できました。)


目の前には、海風の姿はなく


代わりに頭の中で海風の声が、聞こえていた




「よし では行くか」


(はい 兄さま)




そうして俺は、海風の魔法で消した牢屋の壁から外に出たのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る