第21話 アイス・ナイト作成

「兄さま お時間ですよ~」


「うん?」


俺は、海風の脱出前とは、思えない緊張感の無い声に


起こされた。




「兄さま おはようございます」




「・・・おはよう 海風」




「兄さま いい夢見れましたか?」




「・・・いや それよりもこの状況は、なんだ?」


俺は、起きた時から何か頭の方に


やわらかい物が有り、前を見ると海風の顔が有り、


何か違和感を感じていた。




「膝枕です!」




「・・・いや何で?」




「兄さまが寝る前


 私言いましたよね?


(いいですよ 女神や精霊は、睡眠をとらなくてもいいですから


 ですが、一つ条件があります。)って」




「まさか 条件って」




「ええ これです!」




「そうか まぁ良いよ」




「気持ち良かったですか? 兄さま」




「・・・気持ちよかった」


確かに家のまくらより断然気持ちよかった


そのおかげで体力も全快したからな。




「それは、良かったです。


 私も兄さまのお役に立てて嬉しいです。」




「海風 ありがとう」


「はい」




「それじゃ 脱出作戦を始ようか 海風」




「ええ 兄さま」




こうして俺と海風のラーモンドの館脱出が始まった




「海風 氷魔法で牢屋を破壊する作戦だが、壁とかを破壊したら音とかでまずくないか?」




「ええ 確かに音は出ますが、一応作戦はあります。」




「どんな作戦?」




「えーっと 兄さまに氷のゴーレムを作って頂けたらできます。」


「いや 俺そんな魔法知らないけど。」




「今から教えます。」


そこから海風の氷ゴーレム作成の講座が始まった




最初は、魔法を使う時のイメージを確定させる事


これに関しては、前のアイス・ランスで海風から習ったので、


すぐに出来た。




次は、作成するだけだった


だが、これが、一番苦労した。




俺が、作成するゴーレムは一体だけ 形は騎士にするつもりだ。




だが、ゴーレムを言うのは、


作成するときに込める魔力が、多すぎると崩れるし


少なすぎるとそもそも魔法が発動しない




そして、20分後


【氷魔法:アイス・ナイト《氷の騎士》】




「ふう~ やっと出来た」


「はい 兄さま すごいです。」




俺の目の前には、一体の氷の鎧 氷の剣を装備した騎士がいた。




「では、兄さま 騎士に命令をしてください。」




「え 命令?」




「はい 騎士は、命令を出さないと


 ずっと止まったままです。」




「そうか ちなみに 命令方法は?」




「普通に なんでもいいです。」




「分かった アイス・ナイト命令する」


するとアイス・ナイトが、俺に臣下の礼をとった




「アイス・ナイト 俺が逃げるまでの間 騒ぎを起こして


 注意を引き付けてくれ」




アイス・ナイトは、少し頭を下げ


先ほど海風が、解錠しておいた牢屋のドアから


出て行った。


本編終わり

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あとがき 

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