第18話 私の気持ち 前編

海風SIDE




「兄さま 良く寝ていますね。」


気持ちよさそうにぐっすり寝ている兄さまを見て


私は、思った。




「兄さま 私の膝枕気持ちいですか?」


もちろん兄さまは、寝ているので反応はない。


でも、なんとなく気持ちよさそうにしているのは、分かった。




「兄さまには、私がどのように映ってるのでしょうか?」


私は、生前地球にいた時は、強く兄さまに当たっていました。


その時は、兄なんているだけで邪魔と思っていました


でも、兄さまは、最期まで私のそばにいてくれて、


とても嬉しかったのです。




学校では、自分で言うのもなんですが、成績優秀 容姿端麗で


名が通っていて、だれも近寄ってくれなかった


そして、私も周りに対し高圧的な傲慢な態度でいました。


そんな状況態度でだれも友達が出来るはずもなく、いつもボッチでした。




そして、事件が起きました。




学校の帰り


私は、いつもどうりの道を歩いていました


横には、たまたま兄さまもいて、私は、内心


(邪魔だなぁ~)




と、思っていました。


そして、交差点で信号が赤になりかけていた時


私は、


(今なら走れば渡れるし


 兄さまとも離れられる!)


と思い全速力で走りました




当然間に合うはずもなく(200メートル以上離れていた)


赤信号になり、私は、交差点で立ち止まりました




「海風 いきなり走ってどうしたんだ?」




「・・・・・」


(お前がウザいし邪魔だから離れたかったんだよ)


と内心思いつつ私は、兄さまの言葉を無視していました。




そして、


さっきまでたくさん通っていた車がピタリと止み


私は、赤信号だけれど行ける!と思いました。




タッと地面を蹴り


赤信号の交差点を走りだしました


そして、もう少しの所で、


トラックが走ってきて、




(え・・・私死んじゃう


 嫌 助けて兄さま)




と、この時だけいつも嫌って邪魔者扱いしていた兄さまに


助けを請いました。




ダンッ


私は、十メートル程跳ね飛ばされて


頭を強く打ち気を失いました


でも、気を失う直前 血みどろの兄さまが見えました。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「うっ」


私は、目が覚めました


場所は、病室で私の頭が包帯でぐるぐる巻きにされていました




ガラガラガラガラ


病室ドアが開きそこに手や足を包帯で同じくぐるぐる巻きにされた兄さまが、


いました。




そして、


「ごめんな 本当にごめん 俺が、止めえいれば海風は、


 助かったのに。」




兄さまは、涙をぽろぽろと流しながら


私に謝っていました




「兄さまのせいじゃありません」


私は、はっきりと言いました


すると兄さまは、




「目が覚めたか海風」


と言いまた暗い表情に戻りました




「ごめんな海風 俺が、止めていれば


 俺の足が速かったら 助けられたのに」




「・・・」




「海風 俺が、お前とトラックの間に入って


 即死はしなかったが、打ち所が悪く余命2年だ。」


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