第16話 水族館1
俺たちは、ビーチランドに戻るとフードコートへ行った。
俺と
新はなんだかそわそわしている、静香が
「どうしたの。」
「人の視線が気になって。」
新は海のことを話す
「気づいていなかったの?見せるために水着来ているんでしょ。」
「私は、たまるに見てもらうだけでいいの。」
俺は、おしとやかな静香が居なくなったことに心の中で涙する
「新は、私から見てもきれいなんだもん、堂々としていればいいのよ、今のう
ちに、私は、成長中なんだから新に追いつくわよ。」
俺はダイナマイトボディの静香を想像してしまった、これはやばい。
克樹を見ると顔を赤くしている同じようなことを想像したらしい。
イルカのナイトショーまで時間がある水族館を見て回る。
やはり、イルカとペンギンはかわいいらしい静香と新は目を輝かせる。
大水槽まで来て、俺はベンチに座る、すると静香が左側に座り手を握る
「諦めないよ。」
気づいた新が俺の右に座り手を握る
「油断できないんだから。」
克樹が
「飲み物を買ってくる。」
と言って水槽から離れる。
新が静香に
「まだ
「あなたこそ、諦めなかったでしょ、一緒よ。」
克樹が帰って来た
静香と新に缶コーヒーを渡す、そして、
「たまるは手がふさがっているから、俺が飲ませようか。」
と言って缶コーヒーの封を開ける
「ちょっと待った!」
俺が焦ると、缶コーヒーを新に渡す、そして、静香の左側に座る、静香は
「何で新に渡すの。」
「新を応援するのは当然だろ。」
克樹が答えると、静香は克樹の手を握る。
「手ふさがったから飲ませて。」
静香は克樹に言う
「はい、お姫様。」
克樹は従う。
俺もあんなセリフ言えるようになりたいと克樹を羨ましく思った。
この手のつなぎ方は、今の俺たちの関係そのものである。
イルカのナイトショーは席を前の方に
ナイトショーは昼間見るイルカのショーと違って幻想的だった。
帰宅途中、克樹が俺の宿題の進み具合を聞いてきた、ため込んでいると思っているのだろうか、俺は
「宿題は終わった。」
「えっ?」
「終わった。」
静香と克樹が目を丸くする
「じゃぁ、後は遊び放題か?」
「いや、勉強するよ、国公立大を目指している。」
俺は正直に答える。
「それいいな、4人揃っていくか。」
「それ賛成。」
その場で4人で国公立大学へ行くことを決めた。
帰宅は夜9時くらいになり、静香は克樹が送って行った。
帰る途中、新が
「たまる、言っちゃったね。」
「ダメだった。」
「いいえ、これで逃げられないよ。」
「逃げないよ、新と一緒だって決めたから。」
「うん。」
新は笑った、俺は笑顔を泣き顔にすることは二度とごめんだと思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます