第13話 ビキニは凶器
今日は
つまり、午後の自由時間を利用して近くのショッピングセンターへ買い物に行くのである。
午前の宿題の量が多くなっている、新はもう少し増やしても出来ると考えたようだ。
俺は宿題を余裕でこなした、そして新がどんな水着を選ぶか妄想もとい考証する、
浴衣があんなに似合ったのだ、どんな水着でも似合うだろう。
ドアがノックされ
「入っていい。」
「どうぞ。」
新が入って来る、俺たちは入る前、入っていいか、お互い確認することにした。
「お昼、準備できたわ。」
新のエプロン姿に、午前中の疲れは吹き飛ぶ。
午後の答え合わせもスムーズに終わった。
二人でショッピングセンターまで歩いて行く、距離は徒歩で15分位だが、夏の暑さのためちょっときつかった。
ショッピングセンターへのエアコンが心地よい。
女性用の水着売り場は2階にあり、しかも女性用下着売り場に隣接している。
さすがに俺には近づけない、新に外で待っていると告げて通路のベンチにでも座っていようとしたが
新は
「選ぶからどれが似合っているか選んで欲しいの。」
と言うと俺を水着売り場へ引っ張っていく。
俺は抵抗できなかった、ひじに当たる胸はやわらかいし、新からは甘酸っぱい良い香りがする。
これに抵抗するには悟りでも開かないと無理だろう。
結局、水着選びに付き合うことになった。
新はビキニを探しているようだ。
いくつか選ぶと試着室へ入って行く、俺は売り場に一人取り残される。
下着売り場からの女性の視線が痛い、俺は変質者ではないとと言いたい。
俺はだんだん追いつめられている気分になる、通路の向こうにはガードマンの姿も見える。
俺は無罪です、善良な一高校生です。
試着室のカーテンが開く、長かったー、長かった、俺は救われた気分になるが、神様は意地悪である。
新は、黄色にワンポイントのビキニを着ていた、本当にダイナマイトボディだった。
俺に近づいていた男性店員が持っていた商品を思わず落とす。
俺は、自分が赤くなるのが分かった、これは目の毒である。
新は聞く
「初めてビキニ着てみたんだけど、似合う?」
俺はなるべく平静を装いながら、直視しないように
「に、似合っているけど、高校生なんだし、ビ、ビキニは早くないかな。」
「たまる、ちゃんと見てくれた?ちゃんと前を見て」
新はとんでもないことを言う、直視したら興奮のあまり
仕方なく直視する、すごいきれいだ、その姿だったらさぞかし男性の目を引くだろう
プールに行った日には
「
「え、もしかして私が他の男性に見られるの嫌なの?」
もう、そういうことでいい
「うん。」
「そーかー、なら仕方ないわね。」
と言って、パレオ付きのワンピースを探す。
そしてなぜか黄色にワンポイントのパレオ付きワンピースの水着を買う。
俺は新の水着をビキニからワンピースに替えたことで何組かのカップルを救ったと自負している。
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