第6話 テスト1
俺は、ゴールデンウイークを、
ゴールデンウイーク明けにテストがあるのだが全く準備していなかった。
忘れていたのである、いや、記憶の奥に沈めて休みを楽しんでいた。
当然、俺は、テストの問題を見て、答えどころか質問の内容の理解も
これって何を聞いているの?とりあえず答えておこう。
テストの結果を返された後、担任の
先生は俺に向かって
「たまる、お前、色ボケか、ぼけてしまったのか?」
先生にとって俺の成績はショックだったらしい
「新は学年1位、
先生、個人情報漏らしていると思ったが、学年10位まで張り出されるので関係ないか
「お前、入試の結果良かったんだぞ。」
俺は意外だった、ぎりぎり受かったと思っていたのだ
「なのに下から5番目だ」
俺よりバカがいるのか
「1組ではドベだ、、それもお前の下の4人は病気とかでテストを受けなかっ
たんだぞ、実際、お前は学年ドベだ!」
俺は泣きたかったが、俺より先生が泣き出しそうである。
教室に戻ると静香、新と
俺は黙ってテスト結果を3人にみせる。
静香は両手で口を押さえ目を
新は目をつぶって首を振る。
克樹は横を向き
そんなにショックなのか俺の成績、と言うより3人とも学年10位以内であった、ちなみに克樹は学年3位である
早速、静香が放課後、俺の勉強を見ると言ってきた、
図書室で勉強が始まる、静香はスパルタだった
「どうしてこの問題で、こんなアホな答え出てくるのよ。」
すみませんバカで・・・
新は先に下校しているので、途中まで静香と下校する
「受験生の頃のたまるはどこ行ったの。」
「過去の
「このままだと一緒の大学いけないよ。」
「それは困る。」
「明日もやるわよ。」
「頑張ります。」
俺は忘れていた静香と同じ大学へ行くという目標を
しかし、新が黙ったままなのは意外だった。
帰宅すると新は母と夕食の準備をしていた。
そして、みんなで夕食を食べ、母の仕切りのもと風呂に入る。
風呂を出た俺は、寝るまでゲームでもしようとする、するとドアがノックされ、新が
「入っていい。」
「どうぞ。」
と言うと新はノートと教科書を持って入って来る、そして新は、ゲーム機を持つ俺を見て言う
「ゲームにする、それとも、わ・た・し?」
新のしぐさに俺は
俺はそんな
今日の授業の復讐と明日の授業の予習をみっちり12時くらいまでやる。
そのあと新は自分の勉強があるからと部屋に帰っていく、新いつ寝るんだ?
俺は静香に教えてもらったところを復習することにした。
数日後、テストのことが母の耳に入った、俺と新は母に呼び出された、また、居間で
「新ちゃん学年1位だってすごいじゃない、頑張ったね。」
「ところで、お前はどうなんだい。」
俺は黙ってテスト結果を母に渡す、母は目をむく目に見えて
「このバカ息子、静香さんに鼻を伸ばした結果がこれかい?」
「一体何やってたんだい。」
「遊んでました。」
俺は正直に答える、噓をついても母には見破られてしまうのだ。
「遊ぶの禁止しようかねえ。」
俺はまずいと思った、母は本気である、そこへ新がフォローに入る
「待ってください、叔母さま、たまるは、今はちゃんと勉強してます。」
「毎晩、私と授業の予習復習をしています。」
「休みには、テストでできなかったところ復習する予定です。」
新ちゃんに迷惑かけて恥ずかしくないのかい。
俺は正直に言う
「新と静香に迷惑かけています。」
「静香さんにまで」
母は手で頭を押さえ首を振る、そして
「次のテストで考えようかね、それまで静香さんとのデートは禁止だよ。」
事情を知った静香の勉強はスパルタ度を増した。
そして、俺と新は自然と一緒にいる時間が長くなった。
毎晩の風呂上がりの数時間と休日のまる一日である。
俺は新と過ごす時間も悪くないと思うようになっている、もちろん静香を好きであるこれは間違いない。
だが、新と一緒にする勉強は楽しかった、教え方もうまかった、俺が
そして、新や静香に報いるため、自分自身でも勉強している。
いつしか、ゲーム機にはほこりがかぶっている。
6月中旬、俺は、克樹に屋上に呼び出される。
この学校では
俺は克樹に言う
「話なら教室でもいいだろ。」
屋上はこの時期になると暑いのだ。
克樹は言う
「休み、一日中、新と過ごしているんだって、なんで若宮さんと過ごさない」
「それは、母親にデート禁止されていて・・・」
「若宮さんを家に呼べばいいだろ!」
克樹は怒っている、俺にはなぜ彼が起こっているのか理解できなかった。
「呼べるわけないだろ、克樹何怒っているんだ。」
「怒っている?、あぁ、たまる、お前の態度にイラついているよ。」
どういうこと、俺が女の子に勉強教えてもらっていること
「俺は確かに女の子に勉強を教わっている、でも仕方ないだろう、あのテスト
結果じゃ。」
克樹は目を丸くし、そして右手で顔を覆うと首を振る、俺は言う
「なんだ、間違っているか。」
「たまる、お前良く考えろ、このままじゃ取り返しがつかなくなるぞ。」
克樹はそういうと俺を残して屋上を出て行った。
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